映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

ねぼけ人生

ゲゲゲの鬼太郎」の作者である
水木しげるが、落第(幼少)時代、
戦争時代、貧乏時代、多忙時代、
と4編に分けて描いた作者の半生。

落第(幼少)時代では、死後や
妖怪の世界にあこがれた子ども時代と
学校や仕事が続かない青年時代を、
戦争時代では、ラバウル
仲間が戦死していく中自らも
命の危機にさらされ片腕を落としたことを、
貧乏時代では、お金にならない紙芝居
そして貸本屋の漫画を
必死に描いていた日々を、
多忙時代では、貸本屋から「少年マガジン
をきっかけに雑誌の漫画家になり
締め切りと編集者から追われる日々を
描いている。

楽しい幼少時代→
ゆとり世代のような学生・就活時代→
南方での戦争時代、→
現代での漫画描き…、
水木しげるさんが生きられた時代背景も
めちゃくちゃ波があり、
しかも文体が笑えるものなので、
すごく面白かった…!!
戦争がもう衝撃で、こんだけ死にかけても、
戦地のパパイヤが楽しみだったり、
先住民(土民)と友達になったり、
どんな状況であっても楽しみを見いだせる
水木しげるさんは本当にすごいなと思った。
仲間が死んでも、自分も死にかけても、
片腕がなくなっても、どんなに貧困でも、
生きて好きなことをすることの大切さ
を学んだ。