映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

ショートショート木皿泉劇場「道草」

野ブタ。をプロデュース」や、
Q10」の脚本家木皿泉さんが、
「人生の道草」をテーマに描く
30分のショートドラマ…。

30分の間に、ドラキュラ二人のやりとり、
タクシー運転手と客とのやりとり、
赤い糸の神様の話、将棋のひふみんの道草、
の4本あった。
タクシーの話のアイドルのお客さんが
車内から夜中の噴水みて、
「こんなにゴーゴーと噴いているのに
誰にも見てもらえない。」ということを言っていて、
木皿さんのエッセイ、「木皿食堂」で、

「書きたいことは山のようにあるのだ。
 あの噴き上げる水のように。
 なのに誰も見ることのないこんな時間にしか
 吐き出すことができない。
 夜中の噴水が、自分のことにように思えて
 仕方なかったのだ。」

っていうのを思い出した。
売れる前のOLの時の木皿さんの心境。
きっと、あの客は木皿さんだ。

ドラキュラの会話もなんか、
人間って人生短いしはかないな、って思った。