映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

妖怪大戦争

主演:神木隆之介

水木しげる荒俣宏宮部みゆき京極夏彦
が原案を作成、
1968年の「妖怪大戦争」をリメイク。

超有名作家たちが原作を務めた
妖怪の映画だから、
さぞ面白いだろうと思ったけど
全然面白くなかった。
単に原作が面白くなかったのか、
監督が原作をぶち壊したのか、
どこでどう面白くなくなったのかはわからないが、
本当に面白くなかった。
テレビ放送で見たので、
カットされたシーンが多くあったかもしれない。
それにしてもなんだろうなぁ。

そもそも、妖怪たちがいるファンタジーの世界を
2時間で見せるなんて無理な話じゃ…。
そのうえ東京で戦争を起こしているんだから、
ついていけない。
主人公のただしの家庭環境も
どうなったかわからないし。
本当に面白い映画というのはカットされていても、
面白く感じる。
それが今回なかったな。

あまり好きではないが、
ウエンツ瑛士さん主演の実写鬼太郎は、
物語の序盤からいろいろな妖怪が出てきて、
いろんな芸能人がいろんな妖怪を演じていた。
それを見るのがあの映画の
一番の面白みだと思う。
だけどこの映画は何なんだろう。
豪華な役者を使っている割には
妖怪の出番がものすごく少ない。
しかも特殊メイクすぎて、
その役者じゃなくてもよくない?
というのがめちゃくちゃあった。
お金のかけ方がおかしいと思う。

この映画の出だしは、
主人公のただしが
家庭や学校での人間関係に少し問題がある、
というエピソードから入っている。
だから見てる私としても、
ただしは妖怪とかかわりつつ最後には
家庭や学校での問題を解決していくのかな、
と思う。
ただしが伝説の聖剣を抜きに行く理由も、
クラスの子たちを見返したい、
という動機からだった。
だけど最後の最後までそのあとの
クラスの子たちとの様子は描かれていなかった…。
(テレビ放送なので
 カットされていたかもしれませんが)

ただしがかわいがっていた妖怪スネコスリが
敵になり戦っているときも、ついていけなかった。
イタチのようなスネコスリが、
もともと人形みたいだったからな。
ほかの妖怪はクオリティ高いのに
スネコスリだけ人形で
最初から感情移入はできていなかった。
川姫とただしが、「やめて!!!!」と
発狂すればするほど私は冷めていった。

本当に意味が分からない映画だった。
お金と役者の無駄使い。