映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

カメラを止めるな!

主演:濱津隆之

ワンカットでホラー映画を撮るという企画に
参加した撮影チームは…!!

【ネタバレ】

超ーー面白かった!!
後半部分は4.5回見ているが、それでも笑う!!
これが世界に評価されているというのは納得。

構成で言うとYouTube
「カジサックハウス」に似てるかな。
最初に、どんな作品、と見せておいて、
こういう過程で作りました的な。

放送時の現場の役者と、編集の人たちと、
企画の人たちの温度差にも笑える。

役「山越さーーん!!」
編「本名いうてもうてるやん。」

役1「けがはありませんか?」
役2「ええ、あなたはけがはない?」
役3「はい…、あの、今聞かれました…。」
役2「あー…、そうね、
  けががない…、それが一番だわ。」
編1「今どういう状況!?」
編2「けが無いかずっと聞きあってます。」

うろ覚えですが、こんなやり取り。
ほんまに笑える。
この状況が放送されているとなると
おかしくてしかたがない。
最初の放送部分を観たときは、
ゾンビからの緊張を紛らわすために
何かを話そうとしているんだなと
思っていたけど…。
きれいに騙されてしまった。

漫画の、「スケットダンス」だったかな。
作者が、主人公が困れば困るほど面白い、
ということをおっしゃっていた。
まさにこの映画。
これはコメディというか、ギャグという感じがする。
みんな必死に成功に向かわそうとしている。
だけど登場人物に癖があるからうまく向かわない。
さらに終盤、
ラストの撮影で使う大事な大事な支えの棒?
が折れてしまう。
絶体絶命だ、というときにまた
あほなひらめきでなんとか乗り切る。
そしてホラー放送が終わる。

放送が終わり、企画の人たちは、
「トラブルもなく無事終わることができた。」
といっていたけど次のカットでは
くたくたに崩れ落ちる役者と編集チーム。
観てる私もなぜか現場の気持ちになって
崩れ落ちそうになった。
そして、
「よく頑張った!!」と拍手を送りたくなった。

何度も見ていると、キャラクター達の
細かい部分がいろいろ見えてくる。
なお役の日暮家の母は、
女優をすればのめりこんで我を忘れる
という人物だけど、その旦那の監督も、
娘の編集者も、自分の仕事となれば
我を忘れてのめりこんでいる。
ヒーロー役のこうちゃんは
甘ったれた役者だけど、
トラブルの時のアドリブは一番うまい。
監督に文句言いつつ、
カメラが回るとだれよりも空気読んでるし。
メガネのカメラマン助手がこけたとき
後ろからゾンビが助けてあげたり。
探せばほかにも細かい笑いが
ちりばめられているんだろう。

もう本当に楽しかった。
この映画を知れてよかった!!
げんきになった!!