映画・小説の感想棚

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ラブ・スターガール

ジェリー・スピネッリ

レオと別れて1年、
スターガールの新しい生活…、
「スターガール」の続編。

レオに宛てた手紙風に
書いてるんやけど、
レオに未練残ってて
すごい病んでる。
ためらったり迷ったり
全然スターガールらしくない。
途中、好きになりかけた
男の子相手に、
自信満々な態度とってて、
本来のらしさがでてて、
にやにやした。

自分に自信があって
好奇心旺盛で
愛にあふれてこその
スターガール!!

【ネタバレ】

はぁぁぁぁぁ、好きーーーーーー。

とてもいい読後感です。
今もぽかぽかしています。

以前読んだ印象は、
前作の「スターガール」より物語に起伏がなく、
そこまで面白くなかった、というものでした。
が、以前と違ったイメージ…!!!!!

今作は、送るつもりはなく連絡も取っていない、
レオに向けて書いた手紙…、
書簡体方式で進みます。

ペンシルベニアに越してきたスターガールが、
遠く離れた元カレのレオを
ずっと想い続けているという、
読んでて悲しくなってくる序盤…。
スターガールは、レオに振られた、と思っていた。

しかしレオ視点での前作では、
全然違った印象だった。
突飛なスターガールを受け入れられないレオ、
『普通』になった彼女を喜ぶが、
「ダンスパーティーに誘わなくていい。」
といわれる。
そこでレオは、
「自分が『普通』を求めてしまったから
スターガールに拒否されたんだ」、と思う。
二人の関係はそれきり。

だけど今作の、手紙を読む限り、
スターガールの本心は、
それでもダンスには誘ってほしかったらしい。
お互いすれ違っていたよう。

失恋の痛手か、序盤のスターガールは
一つ一つの行動に迷いが生じている。
それでも、いろいろな人と出会い、
スターガールらしさを取り戻していく。

好奇心旺盛でいろんなことをやりたい盛りな
5歳の女の子ドゥーティ。
広場恐怖症で9年間家から
一歩も出たことがない女性ペティ・ルー。
ペティ・ルーの家にバイトで
ドーナツを運んでいるけんかっ早い
11歳の女の子アルビナ。
4年前に死んだ妻を今も想い
墓地の前で座り続けているチャーリー。
足が悪く「僕を探していた?」としか
言わないため子どもによくからかわれている
男性アーノルド。
お金がなく盗みをよくし複数の女子と
よくいる生意気な男子ペリー。

学校に行かずホームスクーリングしている
10代女子が、こんなにいろんな人と
ふれあっていることがすごい。
関係も、ほとんどがスターガール発信。
墓地の前に座っているおじさん、
チャーリーと死んだ妻にドーナッツをあげる、
って発想が普通の女子にはない。
たくさん葛藤はあったが、ヤッパリ、
スターガールはスターガールだ。
出会いときずなは
自らつかみに行くもんなんだな。

前作でレオは、
「スターガールの両親は普通だった。」
ということをいっているが、果たしてそうかな。
父は、長く働いてきたエンジニアをやめ、
夢だった牛乳配達屋を始める。
衣装づくりが仕事の母は、牛乳配達員の父と、
ホームスクーリングの娘を受け入れ、
協力している。
なかなか、
普通の夫婦にない自由さと寛容さだと思う。
だからこそ、スターガールは
スターガールでいれるんじゃないかな。

最後のシーンも素敵だった。
冬至の日の出の輪。
鳥肌立った。

レオを引きずってめそめそしていた
スターガールも、1年たって、考え方が変わる。
最後の手紙につづられた言葉。

「でも、わたしは見つけられるのを待つのは
 もうやめた。だから、レオ、
 わたしのあとは追わないで!
 それぞれの場所で自分らしく生きよう。」

スターガールは、レオの呪いから解放された。

物語の始めと最後の一文も素敵。
「1月1日 親愛なるレオへ」から始まり最後は、
「ラブ、スターガール」。