映画・小説の感想棚

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呉書 三国志

長沙の大名であった27歳の孫堅は、戦が強く人望もあるため、程普、黄蓋韓当という優秀な部下がつく。
孫堅には、戦に出ると頭に血が上り敵を全員容赦なく殺す癖があった…。


【ネタバレ】

ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズの作者が書いたので、とても読みやすかった。
ひらがなが多くて、比喩があまりなく直接的な表現が多かったからかな。
登場人物同士の掛け合いも面白いところが多かった。

話は、「孫」家の物語。
まずは孫堅
戦が強く人望もあるため、良い部下が増え、どんどん勢力を拡大していく。
孫堅が36歳で戦死し、次を受け継いだのが当時17歳の長男の孫策
孫堅が死んだため孫堅の国は内乱が続き、孫策に残されたのは程普、黄蓋韓当の3武将のみ。
そこから孫堅は、持ち前のカリスマ性と戦の強さで父以上に勢力を広げるが、毒矢を受けて、25歳の若さでこの世を去る。
孫策を継ぐのが、7つ年下の弟、孫権
孫権は戦は強くないが国を治める力が優れており、内政に力を入れた。
良い部下をさらにそろえるなどして、やがて呉の大帝となり、70歳でこの世を去る。
ちなみに呉が滅びたのは、孫権の孫である孫晧の代。
即位するまでは孫策と比べられるほどの人物だったらしいが、即位すると気に食わないものを殺して自分の好きなものだけを置いていたらしい。

ここまでが本編。
最後の一分。

「建国の苦労を知らぬものが、わがままかってをし始めるとき、それが国の終わりになるのである。」

何とも言えない余韻で終わったわ。
3代目孫権は、人々が平和に暮らせるように、という意味も込めて勢力を拡大していたのにな。
それが自分の孫によって滅ぼされるとは…!!

戦いの場面が結構あり、グロく感じるところも多かった。
大切な人を殺されたから相手の一族全て殺す、という価値観が全く分からなかった。
これで人徳がある、というのだから本当にその時代に生まれないでよかった。
唯一孫権には感情移入できた。