映画・小説の感想棚

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円卓 こっこ、ひと夏のイマジン

主演:芦田愛菜

小学3年生こっこは、ものもらいで眼帯をしていたり不整脈で倒れたクラスメイトにあこがれて、まねをする変わった女子。
一方、母の妊娠や変質者への遭遇など、小学3年生では抱えきれない悩みもあり…!!

【ネタバレ】

芦田愛菜ちゃんの演技が自然すぎた。
心理を表情で見せる場面が多かったので、本当に物語を理解して演技できる子どもでないとこの映画の主演はできないと思った。

小学生のころ、けが人や障がい者にあこがれた気持ちはわかる。
でもそういう気持ちをすっかり忘れていたので、「小学生のころこんなんだったな。」って思い出させる気持ちを書いてる原作者の西加奈子さんすごい…。

吃音で母親から「かわいそう」と思われていたぽっさんは、こっこが本気で自分の吃音をかっこいいといい、まねしてくれたのがうれしかったらしい。
ぽっさんはそういうこっこのことよく理解しているけど、ほとんどの人はこっこをよく知らない。
こっこがするまね達を、「馬鹿にしている。」ととらえられてるっていうすれ違いもリアルだった。

変質者の遭遇は気味悪かったな。
こっこが外で一人で夏休みの自由研究をしている最中、上下ぴっちりスーツの変質者が現れる。
顔を踏んでとこっこの前に寝そべりる男…。
大人になると気持ち悪くてその場からすぐ逃げ出しそうだけど、子どもは大人から言われると断れないんだろうか。
不気味に思いながらもこっこは変質者に従い、変質者は「もっと」と踏まれて興奮する。
その後、走って逃げるこっこ。

特にほかにされたことはないけど、こっこはその出来事を身近な大人に話すでもなく心にしまう。
そのほかにも気づかぬうちにこっこを悩ませる出来事がいっぱい詰まってた…。

母が妊娠したこと。
前の席の子が「しね」と書いた紙を机の中にしまっていたこと。
友達がブラジャーをつけること。
不整脈で苦しい真似をしたら担任に「あんたは違うやろ。」と言われたこと。

こっこは元気をなくし笑えなくなるが、特に家族などは気に留めはしなかった。
担任はちょっと気づいて心配したけど、具体的に何かはしなかった。
さいごは結局、信頼のおけるともだちぽっさんに打ち明け、心から笑えるようになった。
序盤で、「死にそうになるなんてカッコいいい。」といっていたが、「生きたい」ともいえるようになった。
ほっとできる終わり方でよかった。

こっこのお母さん役羽野晶紀さんが、「よ~いドン!」のコメンテーターそのままですごい親近感わいた。