映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

帝一の國

主演:菅田将暉

父の厳しい教えにより、総理大臣になり自分の国を作ろうと決意した海帝高校の一年生、赤羽帝一。
そのためにまずは海帝高校で会長になることを目指し、1年生である帝一は2年生の会長候補氷室ローランドに取り入るが…!!

 

【ネタバレ】

 

原作は漫画。
古谷兎丸さんの絵は、小説表紙でレトロな感じと知っていた。
映画を見た印象は、シュール狂気。
この世界観にギャグ強くしたら、映画「飛んで埼玉」という印象。

 

こういうエリート・金持ちぞろいの権力争いの物語だったら、一人だけ貧乏だけど人望があり誰にも流されないダンを主人公にする物語が多いはず。
だけど、ダンはあくまでわき役で、相手を蹴落としてでも自分が上り詰めてやるという野心を持っている帝一が主人公。
だからこそ、この狂気は出てるんだと思う。

 

なかなか帝一を好きになれなかったけど、中盤で帝一の本音が明かされる。
なぜ総理になって自分の国を作りたいのか…。
おかっぱのライバルにも同情。
帝一もライバルも、高校に入って蹴落としあいの日々だけど、元をたどれば、お互い父親のコマとして動いていたストレスが原因。
ラストシーン、同情はするが、やはり帝一らしい頭の働き方を見せつけ、終わった。

 

まぁ、笑えるところもあり、面白かったのかなんなのか…、不思議な映画だった。