生きづらい人が生きやすい世界になるために、RPGゲームに例えて、今何が敵でどう戦っていけばいいのか、わかりやすく解説された本。
「自己憐憫」という言葉の意味を初めて知って、自分のことではと驚いてしまった。
自己憐憫の意味は、自分を憐れみ他人の同情を引く傾向があることのこと。
本書では自己憐憫をどのようにして治していくのか語られる。
「そして、自己憐憫とは、自己認識の問題です。『もしかして、今自分は、自己憐憫のおりにとらわれているのではないか』『【自分は変えられない】と思っていたけれど、もしかしたらそれは自分自身の思い込みであり、認識の誤りなのかもしれない』そうやって、メタ認知を最大限に働かせて、判断をする。それが自己憐憫から抜け出す第一歩目だと思います。そして、勇気をもって、自らが背負うべき課題の存在を認めると決めたら、『弱者の王座』から降りて、対等な人間関係を望むことにかじを取ってほしいと思います。」
その後自己憐憫に陥ってる人がどういう心持なのかも書いている。
その心持に、少なからず当たってるなと思ってしまったのがちょっと怖い。
「今までのあなたにとって、『不幸のストーリーを生きる』という選択は、生き延びるために必要だったものでしょう。しかし、ここまで生き延びてこられた今、この先もずっとそうして不幸の物語を生きていきたいのかを、もう一度考えてみてほしいのです。過去がどうだったかという話ではありません。『できるか、できないか』という話でもありません。大事なのは『これから、あなたがどうしたいか』ということだけです。もし、そうした生き方から決別したいと思うならば、次に必要なのは『自分の不幸は特別である』というアイデンティティを捨て、他人とフェアな関係を築く決意です。」
どんなやみ方にしろ結局、「自分が変わりたいと思っているのか」が大事だと思った。
他人が、「変わるためにこうした方がいいよ!」とたとえ強制されても、本人が心を閉ざしていたら何も変わらない。
あと本人も口では、「変わりたい!」と言っていても心の中では変わりたいとは思っていないことも無自覚であるから、まずは本人がそれを自覚しないといけない。
人の心は難しい。