ミュージシャンを夢見る少年ミゲルだが、すでに亡くなっているひいひいおじいちゃんが音楽のために家族を捨てたのでミゲルの家系では音楽は一切禁止。
音楽をあきらめきれないミゲルは家族に内緒で音楽のコンテストに参加したくて、あこがれのミュージシャンのデラクルスのお墓からギターを盗むが…!!
【ネタバレ】
ラストまでネタバレです。
長いです。
はーーーーーーー。
泣いたー…!!
音楽・家族・死後の世界、とこんなバラバラな要素をもってしてもピクサーならたった2時間で泣かせにきよる。
ほんまピクサー映画に外れない…。
序盤は、音楽をやりたいミゲルを一族総出で否定してくるという子どもにとっては地獄のような始まり方。
でもしっかりきちんとすべて解決するもんな…。
ミゲルが死後の世界に入り、観てて途中でミゲルと、死後の世界で知り合ったガイコツのヘクターとの関係性がわかってしまったけど、それでも2人が関係性をわかりあったシーンは感動した…!!
一族から疎外感を感じてきたミゲルと誰からも忘れられたヘクター、辛かった2人が心から喜びあっているのが伝わってきたから。
音楽を認めてくれる人が…、自分の存在を認めてくれる人が…、自分の家族にいたなんて。
ミ「ヘクターの曲なのにデラクルスの曲だとみんな(世間)思ってる!!」
ヘ「みんなのために書いた曲じゃない。ココのために書いた。」
視野的なことでいうと、「ミュージシャンになる夢」(大)と「家族」(小)。
大と小、相反するこのテーマで、小を大事に扱ってる。
ヘクターのこのセリフがすごい家族みが出てて好き。
そして「リメンバー・ミー」は何度も聞いたことあった曲だったけど、娘のために作ったというエピソードを知って聞くと感動増す。
そしてラスト。
死後の世界にいるヘクターは現世で誰にも思い出せてもらえないため消えかける。
死後の世界で消えるのは第二の死と呼ばれ、消えた後どこに行くのかはわからないらしい。
唯一現世で自分の存在を知ってくれているのはヘクターの娘であるココ、つまりミゲルのひいおばあちゃん。
現世に戻ったミゲルは急いでココのもとに行き、ヘクターのことを思い出すように語り掛ける。
しかしココは重めの認知症。
車いすに座ったまま何の反応もしない。
音楽を禁止している家族が、ミゲルを追って二人の部屋に入ってくる。
ミゲルは、デラクレスのお墓から盗んできていたギターで、「リメンバー・ミー」を歌いだす。
怒ろうとするおばあちゃんだが父が止める。
唇を開き一緒に歌いだすココ。
歌い終わり、ココは歌で昔の記憶を取り戻したのか、ミゲルにヘクターの写真を引き出しから差し出す。
「パパはミュージシャンだったの…。小さかったころ、パパとママはいつも素敵な歌を歌ってくれた…。」
ミゲルはココを抱きしめる。
一族から疎まれてたヘクターだったけど、娘のココはしっかりお父さんのことを覚えていたし大好きだった。
…泣いた。
言葉の伏線もさりげなく貼られ、回収されていた。
序盤で、おばあちゃんは、
「あの男(ひいひいじいちゃん)の音楽は呪いだ!!」
とミゲルに言う。
‟呪い”っていうのは、「人や霊が悪意を持って災厄や不幸をもたらす」だけど、ひいひいじいちゃんの音楽は幸せをもたらしてくれた。
ココは一瞬だったかもしれないけど記憶が戻り、ばらばらだった家族も分かり合えた。
…ていうかこれは伏線とは言わないか。
後からこのシーン見た時、あって思ったけど、違うか…。
一族に大きな影響を与えたって意味でこの言葉に意味を感じてしまった。
あとデラクルスの有名な言葉。
「チャンスをつかめ」
この言葉に、夢をあきらめられないミゲルはいつも元気をもらっていたけど真意は違った。
「たとえどんなことであろうと、やる覚悟がないとな。チャンスをつかむためには。」
実際は、人を殺してでも成功のチャンスをつかむという意味だった…。
完全に悪役。
もういろいろ本当にピクサー映画すごいわ。