子どもたちのために食べ物を探す北極熊の母、食べ物や水を求めて乾いた土地を横断する像の群れ、熱帯の海で子どもを産み南極へ移動するザトウクジラ…。
英国BBCが莫大なおかねと5年の歳月をかけてさまざまな動物の生きざまを撮影した。
【ネタバレ】
壮大な映像と音楽と静かなナレーションで進む約100分のドキュメンタリーだった。
ナレーターいい声でききやすくて、渡辺謙さんでビックリした。
完全にプロのナレーターだと思ってた。
内容は、さまざまな動物のワンシーンを切り取った短編集って感じ。
弱肉強食の世界なだけあって悲しかったな。
特に、捕食していくシーン。
新しい草地を求めて群れで移動をするトナカイたち。
そこに腹をすかせた一匹の狼が忍び寄る…!
狼はまっすぐ群れに向かって走り、トナカイたちをパニックに陥れる。
この混乱のなかでおやからはぐれた1匹の子どもに狙いを定める狼。
子どもトナカイは必死に逃げる。
それをしつこく追う狼。
たまに、狼を振り切れる子どもトナカイもいるらしい。
早く逃げきって欲しいと強く願う私。
トナカイは精一杯走るが徐々に狼に距離を詰められ…、捕まってしまう…。
…実際に食べつくシーンはないけど、これからあの子どもが噛み殺されるのかと想像したらやるせない。
逆に狩りが失敗した動物もいた。
セイウチを襲う北極熊。
何日も海を泳ぎ、さ迷って疲れはてた北極熊がようやく見つけた獲物は、陸で群れているセイウチたち。
北極熊は子どもに狙いを定めて群れに突っ込むが、大人たちが子どもを囲い、子どもにたどり着かない。
囲っている大人セイウチを襲い頭を噛む。
が、弱った北極熊は力がでず、結局セイウチの群れたちは逃げていった。
…セイウチたちの気持ちになってみてたのでほっとしたが、獲物に逃げられた北極熊はそのまま餓死することになる…。
本当に厳しい世界だった。
文字通り食うか食われるかの世界。
動物たちの生き方見てたら、こいつらはなんで生きてるんだろって切なくなる。
この動物たちは生まれてきてよかったって思うことはあるのかな。
ずっと食べ物と敵と暑さと寒さに怯えてる…。
個人的には動物に感情はないと思ってるけど、子育てや敵から身を守るためにいろいろ工夫してて賢いし、なんだかなぁ…、って感じ。
“死なないように生きる”という本能だけで生きてるのかな。
私も肉を食べるので“動物”の一部だけど、実際に自分が食べる動物が殺される瞬間をみたことがない。
やっぱりそういう体験した方がいいんだろうな。
友達は昔、鴨を飼って育ててそれを食べる授業を受けてた。
私はとりあえず食べ物を残さないところからはじめたい。
いや、基本的に完食するんですが、こないだみんなでワンカルいったとき肉頼みまくって焦げまくったので、この映画みたあとだといろいろ思ってしまった…。