30代半ばの女性が、
いままでの生活を
リセットしたくて、
ローマ、バリで
自分を見つめ直す話。
なんかこの主人公の
気持ちわかるな。
でも実際ニューヨーク
飛び出すとこがすごい。
行動したからこそ、
1年後には
輝いてたんやろう。
どう生きようか、と
考えさせられる映画。
【再視聴・ネタばれ】
リズはニューヨークでライターとして働く傍ら、離婚をし、新しい恋人ともすぐに別れた。
以前インドネシアのバリ島でいわれた薬剤師の言葉を思い出し、自分を見つめなおす旅に1年間出る。
イタリアでは汚いアパートを借り、インドではハエが飛び交う中瞑想し、インドネシアでは鍵どころかドアのない解放的な宿を借りていた。
インドのハエは、演出としてハエ単体のカットもあったけど、役者ツーショットの会話シーンの中にもぶんぶん映っていたので、リアルなんだろうなと感じて面白かった。
リズは旅の最後の国、インドネシアのバリ島で出会った男フェリペと恋人になる。
フェリペはリズを砂浜につれ、「2人だけになれる小さな島がある」と告げ、船を用意していた。
「俺はバリ、商売があるから。 君はニューヨーク、そこが君の生活の場だ。2か所を行き来しながら暮らしてみないか?」
「…どうして?」
「君を愛しているからさ。」
「………。」
「行こう。」
「待って。行けないわ、悪いけど。そんなこと…、突然そんなことを言われても…。家(宿)を5日あけててクトゥ(薬剤師)にもずっとあってない…。」
「だから?俺たち…、2人だけ…、数日すべてから離れて過ごすんだ。」
「………。」
「わからない、なぜだ? 同じ恐れと傷を持った俺たち、全部見せただろう?1つ違うのは君は恐れてる。愛することを…。いいか、ダーリン。俺の目を見て真実を、いってくれ、俺を愛しているのか? 目を見ていってくれ。愛しているのかどうか。『愛してる』といえよ。」
「それを言えないの!…なぜ?」
「怖いからだよ。わかる、俺も同じだった。だけど君と船を出したい。」
「お願い!聞いて!どうしてあなたにはわからないの? 私は大切なものを見つけたの。それを捨てたら私は魅力のない女になる。」
「調和か?君は調和を見つけた?その調和ってなんだ? 20分瞑想にふけって…、老薬療師に会うことか? ダーリン、自分を愛し、人を愛することが調和だ。両方をね!」
「私が何を学んだかとやかく言わないで!『調和』のお説教もたくさん!」
リズはニューヨークで離婚し、そのあとすぐにできた恋人とも別れて世界に出てきた。
「同じ恐れと傷を持った俺たち」っていうなら、恋愛に慎重になっているところに新しい恋人からぐいぐい来られたらどう思うか察しろよって思った…。
フェリペはリズを愛してるかもしれないけど、すべてフェリペ自身が主語となって決めつけている。
「俺は君を愛しているから小島に行くぞ。」「俺のことを愛しているといえ。」
だから私的には、この男がリズとこれからも恋人関係を続けたいなら、フェリペがめちゃくちゃ反省してリズの内面を理解しないと無理だと思った。
リズはフェリペと別れ、そのあと、クトゥのもとへ行く。
「新しい恋人を愛しているか?」
「………。…別れたの。」
「…わからんな。なぜだ?」
「………。調和か崩れてしまう…。」
「リズ…、聞きなさい。愛のために調和を失うことは…、調和のある生き方の一部なんだよ。」
クトゥはたぶん、「相手のために自分自身の調和(つり合い)の犠牲は必要。だけどそれが2人の調和になる」っていう意味を言いたかったんだと思う。
お互いの調和のためには努力が必要、と。
しかしクトゥのおそらく上っ面だけの言葉に心を動かされたリズはフェリペと会い、船に乗ってハッピーエンドで、エンドロール。
………え???
いや何の話し合いもせずにより戻して大丈夫なの?
あんな自分のことしか考えてないチャラチャラしたフェリペのために、自分を犠牲にしたとて、待っているのは一方的な愛、つまりモラハラだけじゃない?みたいな。
納得のいかない終わり方になってしまった。
全体を通して、リズの行動力がすがすがしくて気持ちよかったし、旅先の風景とか、リズのファッションとか、出会った人たちの人柄とかとてもよかった。
けど、ラストの恋愛シーンがな…。
アメリカの恋愛映画ってほかにも、「本当にその人とハッピーエンドで大丈夫?」と視聴後にもやもやした終わり方があったりする…。
国民性なのかな?