映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

四畳半王国見聞録

「余」は自室の四畳半の空間を支配し、
「大日本凡人會」は非凡な才能を
世の役に立たぬよう活動する…、
京都を舞台にした連作短編集。

【ネタバレ・考察】

これ、解き明かした人いるの!?
私の推測では、「阿呆神」は物質を移動できる、
数学氏だと思っていたけど、
阿呆神の始まりは、
四畳半王国を熱心に作り上げてる「余」で、
「余」の四畳半の空間が四次元なのは、
数学氏が解き明かした数式の答えの結果、
とみていいのかな。
じゃあ、
「余」が四次元空間で旅してた途中、
たどり着いた四畳半で話した
水玉ブリーフ男の正体は誰?
最初は数学氏だと思っていたけど、
話してる風では初対面っぽかったから違う。
水玉ブリーフ男が、
樋口師匠の願いをかなえたんやんな?
その人が阿呆神(「余」)
を受け継いだ現在の阿呆神?

ちなみに2章「蝸牛の角」で
幽水荘で話してるの、
樋口→樋口師匠、
ぬらりひょんのような男→小津、
文学青年風の男→「私」、
黒髪の乙女→明石さん、と推測。
四畳半神話大系」とつながってて、
すごくうれしかった!!
この4人だけではなく、
新入生歓迎用パンフレットに書いてある、
ソフトボールサークルに参加したつもりが、
 夏の合宿に出かけてみると
 全くソフトボールに関係のない教祖様が
 出てきた』という文も、
四畳半神話大系」で出てきたサークル
「ほんわか」だと推測できるし、そのほか、
「図書館警察」や、「映画サークル」、など、
四畳半神話大系」や「夜は短し歩けよ乙女
の世界とつながっていることがわかった。

つながったのはわかったけど、
「四畳半王国見聞録」での
世界観がわからない…。
5章の「グッド・バイ」の語りては、
四畳半王国を作っている「余」で、
一緒にいたのは無名君だと思ってたけど
違うかな。
「余」の正体は、
芽野に手紙を送った上松じゃないかな、と。
でも上松が「余」だとしたら、
上松は「四畳半統括委員会」を
恐れているので矛盾してると思う。

もうわからないことだらけ。
柊と楓さんが寝言で会話してるの
すごい恐いんだけどあれはなに?
ブリーフの男の正体も、阿呆神の正体も、
「グッド・バイ」の語りての正体も、
「四畳半統括委員会」の実体も、
すべてわからなさ過ぎてお手上げ。
「四畳半統括委員会」のスローガン、
『世界を四畳半化する』というのは、
四畳半神話大系」の最終章に
つながるのかな、と思ったけど
それもよくわからなかった…。