映画・小説の私感棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

ジョーズ

主演:ロイ・シャイダー

 

ある日アメリカの観光地「アミティ島」で夜中に巨大サメが女性を襲う死亡事故が起こる。
市長は島の観光に影響するからと、サメのことを隠蔽するが、今度は昼に子どもが襲われ死亡する…!

 

─────────────

 

分かってはいたけどなかなかグロい映画だった。
こういうパニック映画で子どもが死ぬのはつらい。

ジョーズはユニバでしか知らないので、映画中盤でたくさんのハンターらが小ぶりのサメを捕まえて、ワイワイ喜んで写真撮ってるところ、これユニバで見た!と興奮した。
あそこで観光客らが写真撮るのは正解だったんだ…、と。
そして映画で小ぶりのサメの背後に映る建物を見て、あそこサーティーワン入ってるーーー!と大興奮。
マジで忠実に再現してたんだな…、ユニバのアミティビレッジって…!

 

 

 

8番出口

主演:二宮和也

 

主人公の成人男性は地下鉄の駅構内に迷い込み、「異変が起きたら引き返す、なければそのまま進む」というルールの地下迷路に迷う。
男性は出口となる「8番出口」へ到達できるのか…。
話題になったゲームを実写映画化。

─────────────

ループ系で主人公が規則を見つけて脱出しようと試みるのは「四畳半神話大系」の最終回を思い出した。
がむしゃらに出ようとするのではなく、頭を使わないと出れないやつ。

8番出口自体は芸人のゲーム実況を見ていたので内容は知っていた。
実写映画は駅構内とおじさんが忠実でゲームと同じような世界観に入り込めた。


実写化では主人公が喘息もちになっており、病気もちのループ系はかわいそうでちょっと見てられなかった…。

主人公がゲームクリアしてから意味がわからんかった。
おじさんと女子高生は結局どうなったの?

 

 

太陽と乙女

著者:森見登美彦

 

「有頂天家族」「四畳半神話大系」など大ヒット作を生み出す森見氏がこれまでつづってきた文章。
散歩や日常や大学院生時代の日記やお気に入りのことや文庫本解説や台湾の新聞連載などいろいろな内容が詰まっている。

─────────────

 

作者が京都に住んでいた時に、ふと脇を見たら街の中をウマが通って行ってびっくりした話めっちゃ共感した。
よくよく考えるとその日は葵祭だったので、納得したそうだが、私も京都で働いていた時に似たような経験を思い出した。
交通規制がめちゃくちゃかかる祇園祭の日に運転をしていて、最初細い一方通行を運転していた。
大きい通りに出て左折するために車来てないか右側を見たら、でかい船鉾が広い道路を占領していて、うわってなったのを思い出した。
ちょうど私が出たところから右側は交通規制がかかっていた。
作者が書いているように、こういうのが京都の魅力だと思う。
ふいに来る感じ。
祝日に家前とタクシーに日本国旗が掲げられている光景も、空を見上げるとビルの屋上に鳥居が見える光景も、大阪では見られない。
京都の仕事帰りに屋台が海のように果てしなく並んでいる「宵山祭り」にみんなで行ったときに、京都の人に京都の魅力を語ったけど、あまりわかってもらえなかった。
こういう異世界的な魅力は、よそ者だからわかるのかと思った。
このエッセイを読んで知ったけど、作者も奈良の人だった。

ただまぁ正直、森見さんが描く作品が京都の異世界部分の魅力を引き出してくれているともすごく感じる。
もののけ姫のしし神様が歩いたところが花になるみたいに森見さんが書いた場所すべてが異世界に見えてくるみたいな目を私が持ってしまった…。
京都市内はもちろん、有馬とか尾道とかも実際訪れたときも、なんかあるんだろうなとかワクワクしながら歩いていた。


このエッセイは、作者の創作手順?やこだわりなんかも書かれている。
この人の書き方は起承転結とかそういうのではなく、面白いと思った要素をもとに書き進めていって違うと思えば壊してさらに面白い要素を足して進めて、としているよう。
楽しいと思った要素は普段からメモしているようで、美術品の見方も「この陶器は天狗が使っていそう。」と独特でかつ割と抽象的で面白かった。
なんとなく思うのだけど、大作家には、物事を俯瞰してみながらストーリーを作っている賢い型と、もともとあるセンスと才能で作っていく作家性型がいるんだろうと思う。
賢い型は高橋留美子さんや朝井リョウさんみたいに大ヒット作を量産させていて、作家性型は誰にもまねできない唯一無二の世界とストーリーを作り上げていく。
1読者がえらそうに型にはめてスイマセンが、そういうことを考えたりしながら読んだ。

 

 

 

残穢 -住んではいけない部屋-

主演:竹内結子

 

ミステリー作家の主人公のもとに、女子大生から手紙が届いた。
その内容は自室から「ほうきをはくような音がする」というもの。
主人公と女子大生が直接会い、女子大生が住んでいるマンション、またマンション以前に建てられていた家のことと、さかのぼって調べていくと…!

 

─────────────

 

「すっごい怖い」と、以前原作をすすめられたことがあり、断ったけど、映画を見る機会があったので覚悟して視聴。
ホラー映画としてビビるほどではなかったけど、シンプルに内容が難しすぎてついていけず。
内容としては、マンション、そして以前その土地に建てられていた1軒屋、その前の建物、そこに住んでいた人にまつわる土地、みたいな、謎をさかのぼる系。
なので、短いエピソードが次々出てきて、これ今何?何調べてるの?となり、混乱。
結局よくわからず終わった…。

 

 

銀河鉄道の夜

作者:宮沢賢治

 

クラスでいじめられているジョバンニは、「銀河ステーション」という言葉を耳にしたかと思うと、銀河鉄道の中にいた…。

「よだかの星」「ひかりの素足」など、胸に響く短編も収録。

 

─────────────

 

ずっときれいな物語なんだろうなとあこがれていたので購入。

まさかこんなに短編が入っているとは思わなかった。

 

青年たちが沈んだ船と父が乗っていた船は同じではないの?

「船が遅れている」ってセリフがあるから、その船は沈んでない?って思った。

 

昔の文章(?)なのであまり物語の内容は理解できず、でも漠然ときれいなイメージはした。

読後悲しい印象なのも含めて、「星の王子さま」に似てると感じた。

 

CRAZY COCOの夢へのフライト直行便

筆者:CRAZY COCO

 

27歳で外資系のCAになったCRAZY COCO(クレイジーココ)、35歳で吉本芸人になる。

CAに受かるまで、そしてその後吉本に入って活躍するまで、と目標を達成するまでの秘訣とメンタルの保ち方を紹介。

 

─────────────

 

自分語りの感想多め、注意。

 

私は20代半ばくらいで、木皿泉さんの作品に触れ、「情けない自分を許す」「他人の目を気にしない」という価値観に感銘を受け、木皿泉さんになろうとインプットしまくる。

おかげで自己否定することは少なくなった。

けど、だんだん自分を許しまくり、他人の目を気にしなさ過ぎ、もはや怠惰な人間になりつつあることに気づいた30代半ばの今。

木皿泉マインドを正しく持ちつつ、今の私に足りない「がむしゃらに頑張ること」を取り入れたい、と気づく。

 

YouTubeチャンネルのコイワラでのCRAZY COCOさんの、人生や時間を逆算する考えに以前から惚れていた。

なのでこれから先10年後は、YoutubeのコイワラでMCをしているCRAZY COCOさんになることに決め、早速本を購入し、読んだ。

 

・行きたい企業は徹底的に調べまくって誰よりも詳しくなる

・モチベ下がったらドバイでビールを飲んでる自分を想像する

・インスタのフォロワーを1年後20万人、Youtubeを10万人にする

・目標の番組に出られるまで禁酒する

 

いやぁー…、ちょっと無理だなこれは…。

私の目標はともかくとして、改めてココさんのレベルが高いことを知った。

「自分は自分なんで」って徹底して芯を持ってるところも、強いと思った。

私はよくネットとか見てしまうんで、「あ、これってこういう風にとらえられるのか」と情報だけ頭にいれて、行動や考え方が固くなってしまうけどココさんは違う。

「そんなん知らんがな!」精神で周りを見ずに自分を貫いてる印象を受ける。

ちょいちょいきついというか、いやそこまで迷惑かけてない人を否定しなくてよくない?という文章もあったけど、これまで変な相談を受けたりしてるのかなとか推測。

 

読んでよかったです。

 

 

シークレットNGハウス

出演:若林正恭、二宮和也

 

何も知らず1つの部屋に集められたプレイヤー8人。

ゲームマスターのオードリー若林正恭と二宮和也が決めた「してはいけないNG」3つを踏まずに、1stステージ、2stステージ…、と勝ち残っていかなければいけないゲーム。

優勝者には高額賞金が渡される。

第1回プレイヤー:春日俊彰(オードリー)、ベッキー、狩野英孝、上田竜也(KAT-TUN)、屋敷裕政(ニューヨーク)、池田美優(みちょぱ)、松丸亮吾、山﨑天(櫻坂46)

第2回プレイヤー:佐藤健、本田翼、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、一ノ瀬美空(乃木坂46)、若槻千夏、吉村崇(平成ノブシコブシ)、ウエンツ瑛士、春日俊彰(オードリー)

 

─────────────

 

【ネタばれ】

 

第1回目の敗者復活あたりまでネタバレします。

最近ユーチューブの謎解きチャンネル「リドラ」にはまり、松丸亮吾くん目当てで視聴。

めっちゃくちゃ面白かったので、感想長いです!

 

バラエティ2:心理戦8、という割合で、基本的には心理戦のためピリピリするけど、別室から見てるMC2人が上手なので、きちんとバラエティになっていて笑えるところがたくさんあった。

特にバラエティ3強の、ベッキー、オードリー春日さん、狩野英孝さんの活躍が恐ろしくえぐかった。

自分もNGをわからないといけない、かつ踏んではいけないけれども、果敢に相手に何かさそう言わそうと挑戦してる姿がとても面白く、バラエティになっていた。

特にベッキーが周りの人らにつんつんした冷たい態度になってる時共演者にこそっと、「ごめんね」って言って“謝る”というNGを踏んでしまった時。

MCらとともにめっちゃ笑ったけど、同時に心えぐられたというか、なんでちゃんと謝っている人がNG1つ増えなあかんねんっていうw

”謝る”がNGの時バラエティ3強がめっちゃくらってて、かわいそうだったけど、そういうところが今まで芸能界を生き残ってきたゆえんなんだろうなと納得した。笑

 

目当ての松丸君は生き残ってはいたけどあまり活躍せず。

活躍しないということは、そこまでしゃべらず動かず、何もしていなかったということ…。

Youtubeリドラでの松丸君はめっちゃ動くし大声出すしかわいいんだけどな。

あの能動的な松丸君の状態でほかの人にもう少し何かしかけてほしかった。

ただ、ステージの途中途中で各部屋に戻って、推理を言う時間の時に、おぉ!となる推理が何度もあったのでそれはさすがかっこよかった。

 

対してあほ枠で上田君が組まれてるのめっちゃ笑ったw

顔がかっこいいから全然当たってない予想を話すだけで面白いし、それでちゃんと生き残ってるんだからもっと笑う。

 

敗者復活戦で勝ちあがったのは屋敷さん。

次のステージの推理タイムで、「一定期間黙ってたらNG」とめっちゃ早い段階で見抜き、おーー!と興奮したけど、結局屋敷さんが30秒間沈黙し、脱落してしまった。

どうやら、「最初にNGはわかってたけど本当は違うんじゃないかな…、みんなはわかってて俺だけわかってないんちゃうかな…、と思ったら自信がなくなってきて何もせんとこうって黙ってしまった。」というわけで、うわーーーって切なくなった…!

見てる分には、せっかくNGわかったのに!と疑問だったけどその場にいたら自分に対する自信とかそういうのも脱落に絡んでくるんだとますますこの番組を好きになった。

まぁそら目の前にいるのは、バラエティの化け物、松丸亮吾というブランド、沈黙のイケメンというメンツだしな…。

逆に言うたら、度胸とはったりと自信があれば、NGがわかっていなくてもある程度欺けるんだろうな。

 

いやぁ、とても面白い番組でした!

2rdステージ以降は出演者それぞれ活躍するので、皆さんを好きになる。

すっごい長かったけど、大満足です。

 

2回目も見たけど、2回目は個人的には微妙だった。

たぶん1回目が面白すぎて、こういう感想になったのかもしれないけど…。

なんか各ステージが、UFOキャッチャーとか記者会見とか、心理戦以外の要素が邪魔で、バラエティ5:心理戦5って感じだった。

でも決勝はかなり見ごたえがあった。

お笑い界の化け物と俳優界の化け物と対等に戦っていたアイドルが、素晴らしかった…。

 

 

ある映画の異変について目撃情報を募ります

作者:海藤文字

 

映画レビューのブログを更新している主人公は、「ファウンド・フッテージ」というホラー映画のレビューを更新。

しかし、ほかに「ファウンド・フッテージ」を見たという人はおらず、さらにネットで検索しても出てこず…。

─────────────

【ネタばれ】

ラストまでネタバレです。

 

とっても面白かった!

雨穴さんの変な家や背筋さんの近畿地方のある場所についてなど、最近のホラー・ミステリー作品は、文章と違うところで面白くなる仕掛けを作ってくれている。

この作品もちょっと変わっていて、形式的には、書簡体。

書簡体とは手紙のやり取りだけで物語が展開する形式のこと。

しかし本書は手紙ではなく、更新されたブログや送られてきたメールで物語が展開していく。

私が知っている書簡体は、ほっこりする印象の小説ばかりだったけど、この作品は特に後半に行けば行くほど緊迫感が半端ない。

それは手紙ほど長文で日をかけて送っているわけではなく、「2024‐03‐12 02:11」と今まさに!のメールを送りあいまくっていたからだろう。

村に入った時間、連絡が途絶えた時間、すべてのやり取りを主人公“文字”とともに追っているので、文字とともにドキドキする。

 

三枝さんが業界では異端児扱いされているっぽけど、いい人で良かった…!

文字と三枝さんはSUZUに怒っていいよって思ったけど、SUZUが行動しなければ文字も呪われたままなので、SUZUに救われたってことなのか…。

映画のジュマンジ的な終わり方で、文字とSUZUを取り巻く呪いはなくなったようだけど、呪いのシステム自体はなくなってないっぽく、新しい犠牲者が出そうな予感…。

 

あと読み終わってから気づいたんだけど、作者の名前、海藤文字…。

え……?

 

目撃情報を募ります。

 

近畿地方のある場所について

作者:背筋

 

オカルト編集者の小澤とライターの瀬野は、近畿地方にある●●●●のやまを取り巻く脅威を紙面にしようと情報を集め出す。

ネット収集、過去に掲載した短編、インタビューなどいろいろな情報をまとめ、考察する。

 

【ネタばれ】

 

文庫本を読了。

買ってから知ったけど、文庫本と単行本は内容違うらしい。

こちらはとても面白くて、読むのが止まらなかった!

 

映画とは違い、山の男、赤いコートの女、首ぐらぐらの男の子の正体も分かりすっきり。

バラバラな怪談がきちんとつながっていった感じがした。

 

映画にないエピソードもたくさんあって読みごたえがあった。

ファッション誌カメラマンのエピソードが怖かった。

どの現場でも53枚目の写真だけエラーになるっていう話。

写真を受け取るファッション雑誌の編集者が黒いエラーの写真も送ってと無理を言い送ってもらって、コントラストをいじったら、人間の口の中身が映ってたっていう…。

そのコントラストをいじった後の口の中の写真が瀬野ライターの「取材資料」としてカラー写真で袋とじとして閉じられていた。

いや怖い怖い。笑

 

あと関西弁が自然なのが何気にうれしかった。

「おらんくなった」って活字で初めて見たかもしれないw

 

ライター瀬野さんの人生を考えたらつらいな。

でも最後のネットの書き込み、たとえ赤の他人でもやさしい気持ちで瀬野母子のことを考えてる人がいたので、読後感が救われた。

あのネットの人はたぶん呪われたりしないんだろうな。

 

見つけてくださってありがとうございます。

 

 

仄暗い水の底から

主演:黒木瞳

 

離婚調停中で、押しに弱いよしみは、6歳の娘の親権をとるため転職活動を頑張り、新しいマンションにも引っ越す。

そのマンションの寝室から水漏れが発生し、大家に相談しても乗ってくれず、さらに娘の郁子はマンションを抜け出して…。

 

─────────────

【ネタばれ】

ラストまでネタバレです。

 

ホラーだけどくそ切なかった…。

最後エレベーターの中で子どものお化けに抱き着かれて首を絞められてるよしみを見て、娘の郁子はマンションの部屋からエレベーターの方へ走ってくる。

しかしよしみは、ダメ!とすごい形相でしかる。

娘はエレベーターの前で止まった状態で、「ママ!!」と開きっぱなしの中に向けて叫ぶ。

よしみはお化けの女の子に対して、「あなたのママだよ」と抱き着かれている女の子を優しく抱きしめると、お化けの手も緩み、よしみを抱きしめる…。

よしみは郁子の母として覚悟を決めていた。

郁子を守るためにこの幽霊と一緒に死のう、と。

郁子もおそらく、今ここでママとお別れなんだと何となく悟っている。

エレベーターが閉まり、上り、郁子は閉まったエレベーターにへばりついて、「ママーーー!!」って叫ぶ。

このシーンがめちゃくちゃ切なくて、なんかもう泣きそうになった…!

子どもの「ママー!!」ほどつらいものはない。

よしみも相当つらかっただろう。

郁子のためなら何でもできた人間だったから。

だからこそ、自分の命と引き換えに郁子を守った。

死んでしまった手前野暮だけど、ああいう時は、「私はあなたのお母さんじゃありません!何もできません!ごめんなさい!」って強く断らないといけないらしい。

幽霊に付け込まれるから。

 

視聴しながらあれだけ応援していたよしみだけど、10年後、当時のマンションで郁子の前にぬっと姿を現したときは気持ち悪くてぞっとしてしまった…。

娘のためにも成仏してくれ…。

 

視聴後も余韻があってよかった。

バッドエンドだけど、疑問点がなくちゃんと着地点のある終わり方だったので、面白く見れた。