カール・ハイアセン
主人公が
不思議な男の子たちと
ふくろうを守る話。
長い話だけどずっと
わくわくさせられっぱなし!!
最後のクライマックスは
頭の中でくっきり
映像化されて鳥肌たったー。
でも暖かい話。
少年漫画好きには
おすすめです。
【再読・ネタバレ】
いやー、めーっちゃ面白くて、
381ページもあるにもかかわらず、
一気読み!!
この長い間1ページたりとも
中だるみすることないってすごすぎる!!
息もつかせぬ事件や展開!!
あらすじでいうたら、新しくたつ
パンケーキ屋さんの土地に住むフクロウを、
助けたい人たちと工事を続行したい人たち、
ずっとそれの攻防が繰り広げる
381ページなんですが、
わき役の登場人物の描写も細かい!!
大人はだめだなー。
マザー・ポーラ社にしても警察にしても、
組織がいかれてる…!!
トップに立つものが世間の目を気にして部下に、
「●日までにこうしておけ!!」と命令し、
現場の部下はそうしないと上司に怒られるから
嘘を重ねてそれを実行する。
結果、もっと報連相をおこおなって
組織ぐるみで取り組んどけば解決できることも、
現場の下っ端の嘘のせいで
情報は早く上に知らされず、
結局後戻りできない状況になるんやん。
マザー・ポーラ社がいい例や。
カーリーが報告した時点で副社長は工事現場に
もっと警備を配置したり監視カメラを置くなりして、
援助してあげていれば、
カーリーが一人でため込まずに済んだのに。
ため込んだから、
巡査やロイたちにすごい悪態をつく。
そんな会社潰れて当然や!!と思っていたら、
結局マスコミに市長にわいろしたこともばれて
世間からの信用がた落ちしたな。
そらそうやわ。
いやー、
でも本当にいろいろ考えさせられる本だった。
「フクロウをすくう!!」という主人公ロイの
無垢な気持ちがまぶしかった。
昔は私も動物に対しても、
命に対しても、優しかった気がする。
小学生の時、
通学路で死にかけの猫がいて友達と一緒に
近くの商店に入って助けを呼んだりした。
その時の商店の大人の態度がめんどくさそうで、
冷たいな!!と腹が立ったけど、
今私が小学生にされたら、面倒くさく思うかも…。
動物病院に誰が付き添うの?お金は誰が?
そのあとの猫は?
そもそも今仕事中なんだけど?
(商店の人にとったら)
あまり命を大事に思わなくなってるな…。
動物はどうせ死ぬ生き物だから。
大人になってきて、死ぬまでどうするか、
ということのほうが大事に思ってきて…。
それももちろん大事やねんけど、
ロイたちのように、
小さい命に対しての無垢さっていうのも
大事やな、と思い出させてくれた…。
でもやっぱりロイみたいな行動はできないな。
ロイのお父さんみたいな、
規律や法律の社会で生きる大人たちを
納得させられるような、
証拠がすべてそろって
反抗するのがいいんやな。
実際反抗したのはお父さんではなくて
ロイやけど。
…はー、いっぱい書いたけど、
ほんまに考えさせられる本やった。
そして夢中になった。
面白すぎた。
マザー・ポーラ社を辞めさせられた
現場監督のカーリー、
すべての重圧から逃れられたら、
普通に人の心を持ってるやん。
あんなに毛嫌いしていたフクロウを、
「奴らは本当にかわいいよ。」
って。
また今まではまった海外のティーン小説
読み返そうかな。
この本、20年近く前のやつやと思うけど、
全然そうは思わなかったな。
最後の終わらせ方もなんか、
「マレット・フィンガーのその後」が知りたいな、
と思ったし。
とても面白かったです。