映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

アントキノイノチ

さだまさし

孤独死や事故など、
自宅で亡くなった方の部屋を遺族に
代わって掃除するクーパーズに
就職した杏平には、
誰にも言えない心に傷があって…!!

普通に驚いたのが、死後数時間たつと
内臓が溶けて体液となり外に出て、
蛆がわき、ハエに成長する、
さらに異臭がとんでもなくやばい、
というむごたらしい事実…!!
事件性がない限り遺体は遺族が
処理しないといけないらしく、
それ考えたら今まさに自殺しようとしてる人に、
「腐った自分の遺体を家族に
処理させるんか!?」と一回問いて、
今一度考え改めてほしいよな…!!
人気者の松井に裏でブログで中傷され
自殺に追い込まれた山木には
深く同情するが、杏平の父が言ってた、

「口惜しくて死にたいなんてことは
 生きていればしょっちゅうあることだ。
 だけどそのたんびに死ぬわけには
 いかないんだ。大切なのは、
 死ぬほど口惜しいって思いをね、
 どんな風にして自分の生きる
 エネルギーに変えるかってことだよ」

って言うのを聞いたら、自殺も一種の、
逃げになる気がしてきた…。

まぁでもやっぱり、
杏平や雪ちゃんの半生を知ると
「死」が必ずしも一番の苦しさじゃない
というか、つらいことを乗り越えて
生き続ける方が苦しい場合も
あるんやろうなァって思った…。