映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

私がクマにキレた理由

主演:スカーレット・ヨハンソン

大学を卒業したが
自分のことがよくわからないアニー、
ひょんなことから、ある上流階級の
ベビーシッター(ナニー)になる…!!

アニーが一人で帰らされるところ、
最後の最後でアニーは車を降りて
何かグレイヤーに想いを
伝えるのかと思ったが、
伝えるのはグレイヤーにじゃない、
その後X家の自宅からX夫妻へ…!!
もし雇われた数日で
あの叫びをしていたなら、
ミセスXにも届かなかったと思うが、
アニーは言われたことを着々とこなし、
我慢してきたからこそ、
ミセスXに届いたんやと思う。
そして、グレイヤーのことも
嫌みなミセスXのことも
想った発言をしてて、
アニーがやさしすぎて鳥肌。

アニーとX家の話が軸だが、
ちゃんと、アニーの母親との確執、
我慢してきた恋愛、
など軸以外のことも描かれてて、
最後はすべて丸く収まってるから、
観た後もスッキリおもしろかった!!
やっぱり、仕事や人生に行き詰って
もがいてる女主人公は
応援したくなる!!


追記、ネタバレ&脚本考察。

オープニング・イメージ
 画面真っ黒主人公のナレーションのみ。
 好きな分野は人類学、で、履歴書みたいなものを書くのに詰まってる。
 自分のことがわからない様子。

テーマの提示
 就活の面接で、自分のことを説明してみて、と言われて説明できない。

きっかけ(ここまでで最初の10分くらい)
 「アニー」と「ナニー」を聞き間違えられ、ミセスXから、「新しいナニー(子守)を探してる」と、名刺を渡される。

悩みの時
 グレイヤーがわがままで四苦八苦。
 
第一ターニング・ポイント(3分の1)
 グレイヤーから、「大好きだよ。」と言われ、別れる時に苦しいから駄目だとわかっていても、「大好き。」と返事してしまう。

ミッド・ポイント
 ミスターXがアニーを誘惑しているところをミセスXにみられる。
 それが原因で、仕事がクビになる。

こころの暗闇
 アニーはX家の中を荒し、クマの目のナニーカメラ(隠しカメラ)に向かってアニーの本音を表す。

第二ターニングポイント(「こころの暗闇」の直後)
 ナニーカメラに叫んだアニーの想いを、ナニー雇い主たちに上映。

フィナーレ
 奨学金で大学院で人類学を学ぶことを決意。
 母親にも応援される。

ファイナル・イメージ(最後のシーン)
 主人公のナレーション、「大学院の奨学金制度の面接に大いに評価されることを願おう、ナニーとして過ごすだけで私はアニーを知れたのだ。」