映画・小説の感想棚

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ルドルフといくねこくるねこ

市川の向こうからルドルフと
イッパイアッテナのもとへやってきた
飼い猫のテリーとジャック、
兄貴のブラッドとダックスフンドのモンタが
野良犬にやられたから
助けてほしいと頼まれ…!!

【ネタバレ】

やはり面白い、そして深い!!!!

小学生の思い出のりえちゃんと
中学生になったもう自分のことを
『ルドルフ』だと思っていないりえちゃんの
心のしまい場所がわからないルドルフと、
飼い主の金物屋がつぶれ東京に残って
飼い猫か野良猫か迷った挙句自分は
自分だと強く思うことができたブッチー…。

みんな複雑だな…。
ブッチーはのんきなイメージだったが
飼い主が茨城県に引っ越して
環境ががらりと変わった。

「ルド。
 お前は飼い猫とか野良猫とかいうことに、
 ずいぶんこだわっていたいみたいだけど、
 おれは、そういうの、おかしいと思う。」
「おかしいって?」
「お前は、猫っていえば、飼い猫か、
 野良猫か、そうでなければ、お前みたいな、
 半分飼い猫で半分野良猫の、
 どれかだと思ってるだろ。」
「うん。まぁ、そうだけど。」
「おれは、
 そういう風な見方が間違っていると思う。
 おれは、飼い猫でもないし、野良猫でもない。
 おれは猫だ。」

このブッチーの言葉すごく刺さる。
今現在私は、
仕事やその他もろもろがしんどくて、
非常勤にしてもらおうか本気で悩んでいた。
その時に、非常勤になった私は…、
いっそ仕事を辞めてしまった私は…、
と、別々の自分を考えていた。
だけどブッチーの、「おれは猫だ」。
こういう風に自分というものを
強く持っていれば、
仕事を非常勤にしようが、辞めてしまおうが、
自分を見失わなくて済むんじゃないか。
そう思えて、少し勇気が出た。
頭でわかっていても心がついていくのは
まだまだなので、早くブッチーみたいに
前向きに生きていきたいな。

「血統書がついてるとか、ついてないとか、
 純血種だとか雑種だとか、
 そういうことを気にして、
 動物を飼ったり、飼わなかったりするのは、
 教養のない人間だ。」

私もだんだん教養が分かってきた。
分かったうえで、
やはり私も教養を身につけたいなと思ってる。

今回はイッパイアッテナの活躍はなし。
それどころかエピローグで彼女ができたのか
市川の向こうまで行ってしまって、
さみしかったな。

シリーズ3冊目にして
面白さが衰えないって本当にすごい。
むしろだんだん猫たちの環境が変わって
心情も複雑になってすごく面白くなってる。
複雑な環境での丁寧な心情、本当好き。