映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

トラウマの心理学

小西聖子

殺人被害者遺族や性暴力被害者など、
様々な被害者や遺族の苦しみについて、
プロの心理カウンセラーが語る…!!

私がこの本で思ったのは、
例えばテレビとかでは殺人事件はある程度の期間だけ
報道されて犯人が捕まったらそれで終わりやけど、
殺された人の遺族の苦しみは、
ほとんど一生残るということ。
よく考えれば当たり前やねんけど、
日本は犯罪被害者に寄り添ったケアを
されていないらしい。
まぁこの本自体2001年のやから今は知らんけど、
アメリカは、
犯罪者と被害者を和解させる施設を設けるなど、
いろいろ実験的にやってるのに、日本は、
犯人の人権が~、とか言うてるイメージやし、
もっとその事件についてだれがどういう苦しみか
深いところに目を向けなければ
ならないんちゃうかなって思った。

介護でも漫画制作でもそうやと思うんやけど、
被害者や被害者遺族に寄り添うってことは、
その人が何にどんだけ苦しんでるか
自分も体験する勢いで
背負うことなんじゃないかな、
ってこれ読んで思った。
めーっちゃ難しいことやけどな、
その人の世界に入り込むって言うのは。