男子大学生の井森は夢の中で「不思議の国」のトカゲのビルだったが、どうやら迷ってしまって「オズの国」に来てしまった…。
「オズの国」には女の子のドロシイやしゃべるかかしにロボットの木こり、臆病なライオンがいて…!
【ネタばれ】
ラストシーンもネタバレ書きます。
「アリス殺し」「クララ殺し」に続き、3作目の「ドロシイ殺し」。
面白くてまたまた一気読み!
変な態勢で一気読みしたので肩が痛い…!
それくらい夢中になりました!
私は、「アリス殺し」は読みましたが、「クララ殺し」は読んでいません。
読んでいない理由は、「アリス殺し」で本シリーズの世界観は把握したし、『オズの魔法使い』が好きなのでこっちを読みたかったからです。
案の定、「アリス殺し」さえ読んでおけば「ドロシイ殺し」も十分楽しめました。
「アリス殺し」で死んだビル(井森)がメインで話が進むのは前作の「クララ殺し」で説明があるのかな?て感じでした。
このシリーズは本当に怖いしぐろいけど、夢の中でのビルがあほなのが面白いし癒し。
ビルとオズの魔法使いの会話が特に好き。
ビルかわいい。
「アリス殺し」でも感じたけど、殺人犯が見つかったとしても結局一番怖いのはこのくるった世界観。
人々が集まる中、捜査を任されたジェリアが殺人犯を暴いたが、木こりによって犯人は殺される。
木こりもすぐにライオンに殺され、そのほか大勢いた人々も巻き添えを食らい次々死んでいく。
そんな中冷静な女王オズマ。
その場にいた権力者を除いた死んだ者と元気な者全員、オズマに「忘却の泉」の水を飲まされみんなの記憶が消えた。
オズマはすべてなかったことにした…。
自分のことや国のことをわかっていない水を飲んだ者たちに、オズマは犯罪のなかったきれいな情報を伝える。
頭の悪いビルだけは、キャンディマンのキャンディをなめるのに夢中で水を飲むこともなく記憶は残った。
ドロシイ殺しの事件が解決し、井森は大学の学生室に向かう…。
そこにいたのは「アリス殺し」で死んだはずのアリとリオの姿が…。
井森が眠そうなアリに話しかけるとハムスターと話していたからという返事が。
「ハムスターと何時間ぐらい話をしてたのかな?」
「さぁ。二、三時間ってとこじゃない」
「それっていつもなのかい?」
「何が?」
「ハムスターと話し込むのは」
「毎日よ」
…これ、「アリス殺し」の事件進行中じゃないか?
「アリス殺し」と「ドロシイ殺し」同時進行してた?
この後ビルが殺されるってこと?
怖い…。