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童話作家になる方法

ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズの作者
斉藤洋さんが書く、「童話作家になる方法」。

【ネタバレ】

面白かったー!!
童話作家のハウツー本というより、
斉藤洋さんのエッセイみたいなもの。
いかにしてデビュー作の、
ルドルフとイッパイアッテナ」が生まれたか、
ほかの作品を描いた時の裏話、
物語をどのように描きだすか、
童話作家の出版事情…、などなど。
あと、結構ご自身のこと好きなようで、
それも笑えるように書いていたので、
一気に読んでしまった。

もともとドイツ語の非常勤講師だった、
当時33歳の斉藤洋さん。
ボーナスも出ず、いつクビが切られるか
わからないふわふわした状況だった。
ふと、新聞で「講談社児童文学新人賞」の
募集を見て、応募することにした。
物語は、今まで書いたことなかった、と。

斉藤洋さんは地頭がとても賢い方…。
まず斉藤洋さんがチェックしたのは、
応募要項の、
「400字詰め原稿用紙60~500枚」のところ。
いくらなんでも範囲が広すぎる、と、
市販の児童書を買い、
原稿用紙にすると何枚か計算した。
それで出た枚数前後を、
自分が書く作品の枚数に決めた。
賞に入って本になった時のことを考え、
出版しやすい枚数はどれくらいか、
と考えたのだった。
賢い…。

次は書く題材。
書きたいものがなかった斉藤洋さんは、
ドイツ文学の基礎を骨組みにする。
少年が成長して教養をつけて
社会に役立つ展開。
さらに、斉藤洋さんが好きなドイツ作家の
「猫の自伝」という案を借りる。
最後に、日本要素も取り入れよう、
ということで、「忠臣蔵的行動」も取り入れる。
この借り物3点を組み合わせたら、
斉藤洋さんのオリジナルになる。
そこから書いていった、と。

ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズは、
キャラクターが個性的なので、
キャラクターにこだわっていたと思ってた。
でも物語の書き初めはそうじゃなかった。
こういう裏話を知れたのもうれしい!!

印税のことも…!!
作家、て、原稿料というのがもらえると
思っていたが、違うのかな。
児童書などは雑誌などに連載されないから
原稿料ないのかな。
この本の帯曰く、
ルドルフとイッパイアッテナ」は、
100万部売れているそう。
ルドルフとイッパイアッテナ」は税抜き、
1262円。
本によって、
作家と画家の取り分が違うみたいだけど、
”表紙意外にカラーの絵がなければ”
の8%:2%で計算。
1262×0.08=1冊100.96円。
100.96×1000000=合計1憶96万円!!
ひゃー――!!!
ヤッパリなー、面白いもの、
ルドルフとイッパイアッテナ」!!
ちなみに絵を描かれている杉浦繁茂さん。
1262×0.02=1冊25.24円。
25.24×1000000=合計2524万円!!
ひゃーーーー!!!
ヤッパリなー、ルドルフシリーズは
杉浦繁茂さんの絵以外考えられないもの!!
まぁここから税金がひかれたり、
さらにお二人ほかの仕事もあって
また色々収入があるんろうけど。

私はルドルフシリーズ以外は、
「アルフレートの時計台」を読んでいる。
中学生の時に、
「ドローセルマイアーの人形劇場」も読んでいる。
この二つの絵も、しっとりきれいで好き。
作家と画家・イラストレーターの
関係も知れて面白かった。

ほかにも、物語が思いつかなかったら、例えば、
「ペンギンを思い浮かべてください」っていうの。
じーっとペンギンを思い浮かべて、
そのペンギンが何をするか。
何もしなかったら
明日もペンギンのことを思い浮かべる。
何かしたら、もう物語は始まっている、と。

とても素敵なエッセイ?ハウツー本?でした。