映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

四畳半神話大系

森見登見彦

京大3回生の男が、

周りのくせ者たちに

振り回され、

「もし入学式

~していたら…」

の4パターンの

キャンパスライフを

描いた作品。

夜は短し歩けよ乙女

樋口さんと羽貫さんも

出てきておもしろかった!!!

主人公なんでタンスの奥に

生えたキノコ普通に

食べようとしてん!!?

相変わらずの文体で、

相変わらずのアホキャラ…、

京大という設定がありながら

問題のほとんどが

その設定を

活かしてないっていうのも

個人的に気に入ってる。

主人公が暗めで

サークルの組織も

ややこしいから

好き嫌い分かれるかも…。

【再読】

長いけど一気に読めた。

とっても面白かった!!!

森見登美彦さんの作品って、京都を舞台にしたファンタジーが多いけど、全部印象が違う。

夜は短し歩けよ乙女」はかわいくて、「有頂天家族」は楽しくて、「宵山万華鏡」は不気味で、そして「四畳半神話大系」は、汚い。

世界は全部つながっているのにすごいな。

最終章の感動がすごい…。

感動というか、1~3話まで汚い話が多かったから、最終章での、小津と主人公の友情にジーンときた。

主人公割と根性あるよな。

ずーっと4畳半に閉じ込められていたら、外の世界であれしたいこれしたいってなるかな。

私ならすぐ、何もかもあきらめてしまいそう。

四畳半の世界を旅して、主人公が、外の世界のすべてをいとおしく思えるところが良かった。

1~3話までは、身の回りの環境や人物に対して、だいぶひねくれて見ていたからな。

それが、ああいう状況下では、それすらいとおしく思うんやろうなぁ。

すごくメッセージ性のある話だった…。

各章の最後、

「成就した恋ほど語るに値しないものはない。」

って主人公が、明石さんと自分の仲を語っているのかわいい。

照れ隠しなんだろうな。

はぁ、好きだ、森見作品。

またこの世界上で起こっている物語が読みたい。

有頂天家族」の3巻とかいつ出るんかな。

楽しみ。