映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

ハル

近未来の京都、ロボットのキューイチは、
飛行機テロで死んだハルになり、
ふさぎ切ったはるの彼女
クルミのもとへ行き、ケアする…!!

京都の込み入った路地や、
クルミの店のガラクタみたいな雑貨が
細かい描写でひたすら美しい…!!
木皿泉さんが脚本を書いた、
ということでレンタルしたけど、
キャラクター原案が、
ストロボ・エッジ」や、
アオハライド」の咲坂 伊緒さん…、
すっごく絵がかわいい…!!

お金がなくても人とのつながりを
大事にしていきたいクルミと、
さいころからお金に
苦労してきたハルの関係性を、
ロボットになったハルが
知って学んでいく話かと思ったら、
とんだSF展開で、
おもしろかった!!
最後ハルが、
クルミの店を継いでるところは、
ハルの心の変化が見られて、
うれしかったな。

続き、ネタバレ&シナリオ分析
オープニング・イメージ
 ロボットが川辺で魚を取ってる。
 夕焼けで悲しいイメージ。

テーマの提示
 夕焼けの村でロボットと爺さんが飛行機が爆発するのを見る(知る)。
 爺さんショックを受ける。

きっかけ(ここまでで最初の5分くらい)
 爺さんと精神科?の先生に、「あの子を助けてやってくれ」と頼まれる。

悩みの時(半分)
 クルミとハルの別れ際を知って、「ハルはクルミにひどいことをしたんだ。」と落ち込む。
 
第一ターニング・ポイント
 クルミとずっと一緒にいることを約束する。
 浴衣姿できつく抱きしめる。

ミッド・ポイント
 昔の悪友から「彼女を売らせてくれ。」と追いかけられる。
 ハルとクルミ、浴衣姿で逃げる。

こころの暗闇(4分の3)
 死んだのはハルではない、クルミだ。
 ロボットはクルミに変身していた。
 生き残った自分(ハル)は現実を受け止めきれず、記憶喪失になってクルミに逆ケアをしていた、ということ、すべてを思い出す。

第二ターニングポイント(「こころの暗闇」の直後)
 流された川の中で、幻のクルミと対峙し、 「クルミに出会えてよかった。」と心から思い、伝える。

フィナーレ(「ファイナル・イメージ」の直前)
 送り火で灯篭を流す。
 死者とお別れをする。

ファイナル・イメージ(最後のシーン)
 「こんな雑貨屋でどうやって食べて行くんだ。」と罵倒していたクルミの店をハルが営業している。