主演:堺雅人
鎌倉に住む作家の正和は、ずいぶん若く純粋なあき子と結婚する。
しかしあき子は、幽霊も魔物も当たり前に存在する鎌倉の生活になかなか慣れず…!
【ネタバレ】
映像がすごかった。
昭和レトロな世界観も好き。
鎌倉の生活や町並みは昭和っぽいけど、100均って言葉があったから現代なのかな…?
こたつカバーや食器などの日用品が昔っぽく、あき子のもさい服も華奢な高畑充希さんに逆に似合ってたし、全体的にレトロ可愛かった。
話は、メイン夫婦のストーリーより脇キャラたちのストーリーの方が好き。
正和の仕事仲間である本田は急死するが、遺してきた妻子が気になるため魔物の姿になって現世にとどまる。
遠くから見守っていると、妻に好意を寄せてるっぽい男の姿が…。
デートもしてるし妻も子どももまんざらじゃない様子。
魔物姿の本田からしたら、もちろん自分自身で妻子を幸せにしたい。
でもそれができないから、せめて誰かいい人を見つけて二人には幸せになって欲しい。
けど実際目の前にそういう男が現れると悔しくて腹が立って…、本田は直接男に怒りをぶつける。
だけど、魔物相手にも屈せず本当に妻を愛している男の様子に、悔しくて涙する本田。
結局本田は相手の男を試しただけであって、本当にやっつけてやりたいとかではなかった。
だって魔物姿の自分はなにもできないから…。
こういうそれぞれの葛藤を丸々2時間半この世界観のなかでで描いてほしかったなーって思った。
人間も幽霊も魔物もいろいろ思うことはあると思うから。
もちろんこういうサブストーリーはいくつかでてくる。
黄泉の国に行く夫婦とか、嫌われものの貧乏神とか。
が、あき子が間違って死んでしまうところから、展開についていけなくなる。
ついていけなくなるっていうか、ストーリーの展開が見えてしまう…。
ここからの展開は、黄泉の国のあき子を連れ戻すため旦那の正和が頑張って向こうへ行き、たどり着いた黄泉の国で一悶着起こるけど夫婦の愛の力と正和の頑張りで乗り越えるんですね、みたいな。
もう読めちゃう…。
だから途中から萎えてもういいわってなった…。
もちろん最後までみてますけど。
中盤までの、人と人と繋がりのなかに愛はちゃんと感じられてほっこりしてたので、後半めちゃくちゃベタベタの愛を押し付けられて、逆に安っぽく思ったかな。