「食堂かたつむり」「つるかめ助産院」などで有名な小説家、小川糸さんのエッセイ。
日本で小説を書きながらも、パリに滞在し、またドイツに3か月ほど滞在しての日常がつづられている。
パリに滞在して日本帰ってきてしばらくしたらドイツに行って…、すごい。
エッセイって、著者が日々の生活で思ったことをつづるものってイメージだったけど、この作者はあっち行ってこっち行ってるから旅日記に近い…。
海外現地の友達と遊んだり美術館を見に行ったり。
著者にとっての日常には変わりないんだけど、根本的に過ごし方が私の知ってる日常ではないので読んでてとても面白かった。
著者が外国で頑張って日本料理に挑戦しようとするのいいな。
調理器具がないなら知恵を絞ってあるもので何とか作るぞという意気込みが、庶民っぽくて素敵。
ゆっくり美術館に行くのもよかった。
「とにかく、海を臨む庭や森が気持ちよくて、思う存分じっくりとアートを楽しめる。一人で行って、本を読んだりしながらぼーっと過ごすというのも、いいかもしれない。」
のんびりした空気感が伝わってきて、国内でいいから私もそういう場所に行きたくなった。