映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

四畳半神話大系 9~最終話

超ーおもしろかったー。
小説、部分部分しか覚えてなくて、
アニメちゃんと見たら1話からのつながってるし、
むしろ最後まで見ないと1話からの設定
わからないから、すっきり見終えた。
10話からの続きで、
自分の4畳半の部屋がつながってる11話。
あらゆる4畳半をまたいで見て、
各部屋はパラレルワールドで、つまり、
あの時違う選択をしていた時の自分の4畳半、
が浮かび上がり、
その時各主人公が付き合っていた
人物たちが各部屋からそれぞれ推測される。

(こうしてみると人間とは実に
 奥深く多面的なものである。
 表面から見ずに早合点して
 人をさげすむのはあまりにもったいない。
 回りこめば思わぬ側面がまた見えてくる。)

誰ともかかわらず何のサークルにも
入っていない主人公は思う。

(もしここから出られたら、
 蛸コレクションのたらこスパゲティを食い、
 猫ラーメンをすする。
 銭湯の広い湯船にざぶんとつかって
 河原町で映画を観る。
 がび商房の親父とやりあい、
 大学で講義を聞くのもいい。
 樋口師匠に弟子入りして猥談にふける。
 羽貫さんの地獄の
 エンドレスナイトを味わい、
 城ケ崎氏の意味不明な
 情熱映画に付き合い、
 機密組織にも身を置いてみよう。)

…樋口師匠の弟子入りや
城ケ崎氏の映画参加は、
別の選択をした世界の主人公にとっては
地獄なんだけど、
誰ともかかわらずに
大学生活を過ごしてきた挙句
4畳半に閉じ込められた主人公に取ったら、
すごく魅力的な世界だった。
自分が主人公の立場に立ったら、
4畳半の部屋から出たら
何でもできるような気がした。
なんだか私も、納得のいかない現実でも、
ちゃんと納得できるように
今を大切に生きたいな。

 

【再視聴】

 

はああああああああ!

とってもよかったーーーー!!!

 

なんかよく、映画とか小説とかで、「衝撃のラスト!」とうたわれる作品あるけど、実際最後まで見たり読んだりしたら、別にそんなじゃない?って冷めてること多いんです。

でもこれは、本当に衝撃のラスト、というか、衝撃の展開(10.11話[最終話])なんですよね。

主人公の花のない大学生活をここまでさんざん見さされてるから、上記でも書いてますけど、モノローグの、

(もしここから出られたら~)

以降マジで鳥肌もの…。

むしろちょっと泣きそうになった…。

今まで、くそみたいに描かれていた小津と主人公の友情も感動ものになってた…。

くそみたいな友情や日常って別に本当にくそなんじゃなくて、くそって思える余裕があるってことなんですよね。

つまり、実際にそれがなくなると寂しい…。

 

引きこもりの人とかに見ていただきたい…。

自分も主人公と同じ立場になったらとか考えると、勇気づけられるんじゃないかな。

まだ間に合う、みたいな。

私も明日から頑張ろうって気になる。

気になるだけかもしれんけど…。

 

小説を読んだうえでアニメ面白かったと思えますしね!

むしろ私はアニメのほうが好き!

アニメが11話分あったので、オリジナル部分も多くて、主人公やほかのキャラが深堀されてて、より主人公に寄り添える部分があったのかも。

とにかく、とても面白かったです!

久しぶりに視聴したけど、やっぱり見てよかった!

 

▼小説のほうの感想も貼っておきます。

 

misaki57754655.hatenadiary.com