主演:三浦春馬
心優しいアルミン、少しよわむしなミカサ、
そしてそんなミカサに惚れているエレンは、
100年前人類を滅ぼした人食い巨人を
目の前にし…!!
【ネタバレ】
エレン、アルミン、ミカサ、
の関係性が微妙に原作と違うので、
初めから違うものとしてみた方がいいと思う。
オリジナルキャラクターも何人か登場し、
中でも、ヒアナ、というキャラクターがよかった。
ヒアナは、調査兵団に入れば
多少の養育費がもらえる、ということで
幼い子どもを残し、今回の外壁調査に出た。
巨人がいつ出るかわからない、
という緊張した壁の外でも、
唯一子どもの泣き声に気付き一人で駆けつける。
食われるときも子どもの名前を叫び、
最期まで母性ある女性で、すごく好きになれた…!!
その一方、シキシマ隊長?は、
外壁調査でみんなやられてるにもかかわらず、
廃墟の上から高みの見物をしていて、
いかがなものかと思った。
今回の前篇では、エレンの見せどころがない、
ミカサの考えてることがいまいちわからない、
ので、後篇を見たらすっきりするのかなぁ、と思う。
【再視聴・ネタバレ】
実写は基本的に違うものとしてみる意識はしてるけど、うーんという感じ。
原作をある程度知ってる作品が映画などになると、「ここまで収めるためにあの設定とシーン省いたんだな」と制作者側の意図が見えてくる。
なのにこれは意図が見えない設定がマジで多すぎる。
ミカサがエレンから離れた理由、ミカサがエレンに惚れていない理由、リヴァイとエルヴィンとコニーとハンネスがいない理由、立体機動装置が出来立てほやほやな理由、などなど。
これらのオリジナル設定のせいで原作「進撃の巨人」の魅力を大いに下げている気がする。
例えば原作のミカサの信念(恋心)として、「エレンのそばにいたい」というのがあるから、人食い巨人だろうが、命を懸けて戦え、それが魅力につながっている。
しかし映画のミカサは超大型巨人に襲われた冒頭からエレンと離れてすごし、2年ぶりに再会してもなぜだかエレンに冷たい。
さらに片足を失っているエレンを目の前にしても巨人退治のほうが優先だと考え、巨人に向かっていく…!
エレンを1番に考えないミカサなんてミカサじゃないんよ!!
いや別に巨人を優先にする映画ミカサでもほかに魅力があればそれはそれでキャラクターとして面白いんだけど、本当に何を考えているかわからないから魅力を感じない。
あとは巨人を倒すのに欠かせない立体機動装置が出来立てほやほやなせいで、調査兵団全員、巨人倒すの初心者っていう…。
普通主人公のエレンらが巨人退治初心者で、先輩らは立体機動装置を使いこなしまくってかっこいい!みたいな展開やん。
なんで調査兵団みんな走って逃げて食われまくってんねん。
飛んで戦えよ!って思ってしまった…!
調査兵団で先輩のハンジも立体機動装置使えないのか、マジで役立たずすぎた…。
それこそこの映画にハンジいらんやん、みたいな。
唯一立体機動装置がうまいオリジナルキャラクター、シキシマは、仲間が食われまくってるのに廃墟の上で高みの見物だし…!
好きになれるというか、魅力的なキャラクターが本当にいなかったな…。
以前好きだと書いたヒアナというキャラも、母性はすてきなんだけど、エレンに肉体関係迫ってて、いや壁外で何してんのってなった。
巨人が近くにいてもおかしくない場所なんだから調査兵の自覚と緊張感もたんかい、みたいな。
このストーリーの決定権が監督か脚本家かはわからないけど、「進撃の巨人」の世観観の設定を使って自分の描きたいことを描いたのかな、という印象を受けた。
巨人が来たことによる大衆のパニックや人間の汚さ、グロさの描き方は生々しくグッとくる部分があったので、そういう部分を描きたかったのかな?と。
でも「進撃の巨人」の魅力って世界観の設定もそうなんだけどその中ですんでいる『大衆』ではなくエレンやミカサたち『キャラクター』の信念や行動だから…。
もちろんそれを超える面白いオリジナル設定なら文句は出ないんだけど、そうは感じなかったので。
でも斧もって体術で巨人と戦うオリジナルキャラクターの調査兵は好きかも。
あとCGがすごかったな!
迫力やばかった。
だからこそ立体機動装置でもっと飛んでほしかったり…!
原作と比べハンジ(石原さとみさん)とジャン(三浦貴大さん)の再現度はとても高く満足だった!
声や動き、雰囲気、ハンジに至ってはビジュアルの再現度もほぼ一緒だった!
だからこそよけい、役立たずだったのが悔やまれる…!
叫んで暴れるだけがハンジじゃないんよ…。
続編でもやもやが晴れる設定もあるかもしれないので、見てみたいと思います。