映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

銀魂 104~130話

定春を動物病院に連れて行った神楽、そこで死にかけの犬、金太郎と出会う。
神楽は金太郎を、死にかけの飼い主のじいさんに会わせてやろうと桂と行動する…!!

【ネタバレ】

見れてない部分もあるけど、ざっと動乱編後半から死にかけのじいさんと犬編まで。

犬とじいさんのやつ、じいさんの「自分が先に死んで友を悲しませたくないからお前ら早く死ね。」という価値観。
その考え方は私にはわからないけど、それを貫こうとする不器用な頑固者じいさんを嫌いにはなれない。
最後は鳥肌立った。
神楽が土手に花添えるところからのエンディング。
夏目友人帳」方式というか、歌詞もなんか内容に合ってたしな。
銀魂は、ゲストキャラメインの話でも面白い話多くて好き。

動乱編は、間抜けなトッシーの声から鬼の副長土方十四郎の声になるまでのグラデーションヤバイ。
同じ声なのに、同じ声の中でキャラ分けできるのほんますごい。

当たり前だけど、沖田も土方ももうたくさん人を殺してるんだなって思った。
伊藤の過去が切なすぎた。

円卓 こっこ、ひと夏のイマジン

主演:芦田愛菜

小学3年生こっこは、ものもらいで眼帯をしていたり不整脈で倒れたクラスメイトにあこがれて、まねをする変わった女子。
一方、母の妊娠や変質者への遭遇など、小学3年生では抱えきれない悩みもあり…!!

【ネタバレ】

芦田愛菜ちゃんの演技が自然すぎた。
心理を表情で見せる場面が多かったので、本当に物語を理解して演技できる子どもでないとこの映画の主演はできないと思った。

小学生のころ、けが人や障がい者にあこがれた気持ちはわかる。
でもそういう気持ちをすっかり忘れていたので、「小学生のころこんなんだったな。」って思い出させる気持ちを書いてる原作者の西加奈子さんすごい…。

吃音で母親から「かわいそう」と思われていたぽっさんは、こっこが本気で自分の吃音をかっこいいといい、まねしてくれたのがうれしかったらしい。
ぽっさんはそういうこっこのことよく理解しているけど、ほとんどの人はこっこをよく知らない。
こっこがするまね達を、「馬鹿にしている。」ととらえられてるっていうすれ違いもリアルだった。

変質者の遭遇は気味悪かったな。
こっこが外で一人で夏休みの自由研究をしている最中、上下ぴっちりスーツの変質者が現れる。
顔を踏んでとこっこの前に寝そべりる男…。
大人になると気持ち悪くてその場からすぐ逃げ出しそうだけど、子どもは大人から言われると断れないんだろうか。
不気味に思いながらもこっこは変質者に従い、変質者は「もっと」と踏まれて興奮する。
その後、走って逃げるこっこ。

特にほかにされたことはないけど、こっこはその出来事を身近な大人に話すでもなく心にしまう。
そのほかにも気づかぬうちにこっこを悩ませる出来事がいっぱい詰まってた…。

母が妊娠したこと。
前の席の子が「しね」と書いた紙を机の中にしまっていたこと。
友達がブラジャーをつけること。
不整脈で苦しい真似をしたら担任に「あんたは違うやろ。」と言われたこと。

こっこは元気をなくし笑えなくなるが、特に家族などは気に留めはしなかった。
担任はちょっと気づいて心配したけど、具体的に何かはしなかった。
さいごは結局、信頼のおけるともだちぽっさんに打ち明け、心から笑えるようになった。
序盤で、「死にそうになるなんてカッコいいい。」といっていたが、「生きたい」ともいえるようになった。
ほっとできる終わり方でよかった。

こっこのお母さん役羽野晶紀さんが、「よ~いドン!」のコメンテーターそのままですごい親近感わいた。

進撃の巨人 The Final Season 前半

壁内戦から5年後、海の向こうではマーレと中東連合が巨人を使い戦争を続けている。
ライナーたちの過去、マーレに住むエルディアの少年、エレンの行動…、物語が大きく動く。

【ネタバレ】

絶望しかない。
アニメはめちゃくちゃきれいで、戦闘シーンもかっこいいんだけど、エレンが民間人も殺して戦闘してるのがなんともな。
エレンに協力してる同期やリヴァイたちにも失望。
このシーズンも飛ばし飛ばしで見てるから詳しくわかってないけど、ジークが持ち掛けた作戦なのかな。
だとしても敵の大切な人殺したら憎しみは連鎖するということを、大切な人殺されたエレンたちが一番わかってるんじゃないの?
心優しいアルミンも、ベルトルトの超大型の巨人を継いで無抵抗の人間を殺してるって何?
前回のシーズンでハンジが生きてるか生きていないかのところで終わったかと思うんだけど、ハンジが生存していたのがうれしい。
サシャが殺されたけど、サシャも人を殺しているから仕方ないよなって思ってしまった。
昔は割と好きなキャラだったけども。
変わってしまったなぁ。

この物語って救いあるんかな。
もしこのままエレンたちに幸せが訪れるのなら許せないし、敵も味方も全員絶望パターン?
今の所胸糞でしかないわ。

ファルコとベンチで話してる若者誰と思って、ライナーとの再会でエレンってわかるシーンぞっとした。
エレン、病院の庭みたいなところで、実のおじいさんと会話してることになってたんだな。
おじいさん、最初医師らしくエレンに接してたけど、最終ぼけた患者だとわかるところもぞっとした。
演出うますぎる。

このシリーズ始まってほぼずっとWikipediaで設定復讐しながらアニメ進めてた。
胸糞だけど、続きがとても気になる。


ソーイング・ビー2 13~19話

ロンドンの中から集められた裁縫自慢達から、優秀者を決める。
12話まで一つのコンテストが終わり、13話から新たなメンバー10名から、新たな戦いを開始する。


【ネタバレ】

本当にみんなアマチュアなのかってくらい、レベル高い。
「~に縫ってあげた」とか言ってるけど、ただであげてるとしたら本当にもったいなく感じる。

3つの課題が終わるごとに1人ずつ脱落していく様子が、さみしいけど面白い。
誰が残った、誰が落ちてしまった、っていう感慨にふけるのが。
13話からあたらしいメンバーになったので、最初はみんなのキャラクターを覚えて感情移入していくのが難しかった。
12話までのメンバーがとても素敵だったから。

でもやっぱり今回も素敵な人が多かった。
今は最年少18歳の女性、ジェイドを応援している。
可愛くて、つくる服のセンスも良くて、幼い妹や弟たちのために服を縫いまくってるのすごい。
60~70代?の高齢女性ジョイスも経験があるからかいつも上位をキープしていてかっこいい。
中東系のルマーナも最初は下位だったけど今は中ごろをキープしていて応援したくなる。
ルマーナの吹替声優がきれいな声していて好きすぎる。

結果発表も面白いけど、裁縫している最中のちょっとした会話や教えあう姿が好き。
こういう気軽に教えあえる雰囲気が、「ソーイング・ビー」最大の魅力だと思う。

第3回の結果発表で、常に上位をキープしていた中年男性ジェイミーがまさかの脱落。
ジェイミーが落ちたおかげで何とか助かった20代?男性ジョシュ。
ジェイミーが落ちた次の課題のジョシュのチャイナ服が素晴らしい出来だったので、審査員2人も、お父さんお母さんかってくらい優しい顔してた。
危ない子ほど愛情がわくんやろうか。

次の脱落者は誰だろ…。
ジョシュはチャイナ服で順調な出だしだけど、18歳のジェイドが危なくて心配。
来週の放送が本当に楽しみ。
こんなに楽しみな番組あるとか久しぶり。

逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!

主演:新垣結衣

森山みくりと津崎ひらまさは秘密の契約結婚するが、一緒に住むうち両想いになり本当に結婚をした。
みくりのおなかに赤ちゃんがいることがわかるが、育休、コロナ、と目の前にたくさんの問題が生じる…!!




楽しかった。
OP「進め、たまに逃げても」と、ED「恋」が変わらなかったのがうれしい。
新しい恋ダンス最高だった!!
BGMも変わらずで、本当に良かった!!
4年前がとても懐かしかった。

育休を取ることについて。
母になるみくりはまぁまぁすんなり取れたが、父になるひらまさは1か月取るのも難しい。
父親の育休って実際どうなんだろ。
ひらまさのが育休を取ったらみくりは楽になるけど、仕事のしわ寄せは会社の人たちにくる。
会社の人たちは、「俺もいずれ育休取れる!」と思えたらいいけど、もしその中にシングルマザーがいるなら、「母親一人で頑張れよ。」とかならないのかな。
私は妊婦と育児のしんどさ分からないけども。

あと、ひらまさの厳格な父親が発した、「一家の大黒柱として」「男として」という発言にひらまさは引っかかっていた。
別に強く否定するわけではなかったけど、まぁドラマの方向性として、ひらまさの父の古風な意見は否定気味だった。
最近は、昔の考え方を否定する物語が多くて少し寂しくなる。
もちろん、無意味な暴力や偏見は新しい時代に合わせてアップデートした方がいいけど、「大黒柱として」「男として」まじめに頑張ってきた人はたくさんいる。
それを、「もう古いから」といって、否定するのはどうなのかと。
最終的にひらまさの父親は、ひらまさが使っていた新しい家電を買い、楽しそうに?新しい時代に乗りかけていたから、よかったけど。
こういう昔の考え方が否定されるたびに、少し寂しくも感じる。
新しい考え方に共感することも多々あるけども。

さいごのリモート飲み会。
ひらまさの上司の灰原が、リモートに参加している女性たちを見て、

「おわ!きれいな女子がたっくさん。うっひひひ。」

と言い、沼田さんに、

「灰原君、罰金。」

と言われているけど、男が女に、「きれい」「かわいい」も言えなくなってる世の中ってもう終わってないか?
…灰原の場合、言い方もあって女側は気持ち悪く感じたのかもしれないけど。

あと、コロナで不況になってるバーの店主が気の毒。
リモート飲み会が2020/5/7なので、これからもっと大変になっていくんじゃないだろうか。

観終わってハッピーな気持ちにはなれたけど、コロナ流行の真っ最中でドラマは終わったから、ハッピーエンドって感じではなったな。
でも、みくりとひらまさが元気そうでよかった。
いろんなことがある世の中だけどめげずに生きてます、って教えてくれてるみたいだった。
また続編してほしい!!

ピノキオ

木の人形を造ったおじいさんは、ピノキオと名付け、星に、「ピノキオが人間の子どもになるように。」と願う。
ピノキオは木の人形のまま人間の子どもになったが、嘘をつき非行に走ってしまう…。
1940年アメリカで作成されたディズニーアニメ。


【ネタバレ】

1940年の映画っていうのがすごすぎる。
太平洋戦争前~初期くらいじゃないか?
そのころにもうあんなになめらかに動くアニメが作られていたなんて…!!
すでにディズニーらしさが確立されている。
タバコの煙を具現化してそこにビールの泡つける遊び心、すごいディズニーっぽい…。
「星に願いを」もきれいな音楽。

ピノキオは、「悪い子」というより、世間知らずだから誘惑に負けてホイホイついていくんだろうな。
子どもらしくてかわいかった。

ロバにされた子どもたちは元に戻ったのだろうか。

ソーイング・ビー2 7~12話

裁縫得意なアマチュアの中から、ナンバー1を決めるイギリスのドキュメント番組。
シリーズも折り返し、ついに優勝が決まる。

【ネタバレ】

やっぱりここに出てる人みんな優しいから、こんなに惹かれる番組になるんだろうな。
課題中、対戦者が困っていれば、迷わずみんな助ける。
私が今まで見てきたこういう対決ものでは、相手が困っていれば、「しめた」と思い助ける人はいなかった。
個人戦だから当たり前だけど。
でも、この番組では、対戦者同士が助け合うのは当然だし、見回りに来た審査員も、「こうした方がいいんじゃないか?」とアドバイスをくれる。
こういうやり取りがとても素敵。

勝戦で、型紙通りに服を作らないといけない課題。
決勝ということもあり、指示書が今までより不親切で、型紙をどう使っていいのかわからずてこずっていたおばさまのローナ。
そこでもう2人の男性対戦者、マットとニールがローナを助ける。
ある程度教え、その後それぞれ自分の持ち場に戻った2人は、こう語る。

ニール「ローナには、助けてもらったことがあるんだ。型紙で悩んでいないで、いつもの見事な技を見せてほしいね。」

マット「誰かが困っていたら、当然助ける。僕はただ、公平に審査してもらえればいい。」

そして時間がきて、型紙課題の審査。
3位マット、2位ローナ、1位ニール。
謙虚なおばさまのローナは、2位をくれてほめてくれている審査員に言う。

「私、2位の資格ないわ。マットのおかげだもの。」

さらに審査が終わった直後のインタビューでも、

「2位は、マットでなきゃ。ニールと一緒に助けてくれた。2人がいなきゃあの服は縫えなかったわ。」

と答える謙虚さ…。


シリーズを見終え、選手たちのその後をネットで探す。
ローナは、残念ながら闘病の末、亡くなっているらしい。
スタイルよくてセンスよくて謙虚、本当に魅力的なおばさま。
見た目もっときつい人かと思っていたけど。
とても素敵な女性だ。

ライアンとデボラが、放送当時25・26歳と若いのびっくりした。
ライアンは若そうだっけど、デボラもそんなに若かったんだ。

みんな一生懸命で謙虚で、本当に素晴らしい番組だった。

ソーイング・ビー2 1~6話

イギリス中の、アマチュアの裁縫自慢が集まり、チャンピオンを決めるため、コンテストを行う。
課題をこなし、脱落者が決められ、残った選手でまた課題をこなし、脱落者が決められる…!!


超面白い!!
正月特番で夜中のNHKで一挙放送して、一気見してる。
最初は10人ほどで始まって、みんな本当に裁縫が好きなのが伝わってくるし、謙虚な人ばっかりだから、登場人物にも好感持てる。
老若男女関係ないのもいい。
みんな残ってほしいと応援してしまう。

審査をする服飾のプロ二人と、テレビ関係者っぽい女性も、選手たちに対して愛があって好き。
毒舌も多いけど。

マチュアと思えないレベル。
3時間でワンピースとか作れるものなのか…?
本当に、熱中するものがあるって素敵すぎる。
みんな人生豊かそう。
毎年9月にしてる鳥人間コンテスト思い出した。


スマホを落としただけなのに

主演:北川景子

スマホをタクシーの中に落としてしまった麻美の彼氏の富田。
スマホは富田のもとへ返ってきたが、拾った人物によって個人情報をすべて抜き取られ、麻美と富田は心身共に追い詰められていく…!!



【ネタバレ】

スマホを落としただけなのに」というタイトルがもう天才。
ゴロがいいし、わざと文章を途中で切ってるところが、謎めいてて魅力的。

ただただ怖かった。
簡単にしらないサイトにアクセスするのも、よくしらない人を信じるのもいけないなと思った。
まず疑う、そして相談。

麻美の過去に驚いた。
本当にこういう人いるんかな。
どこかには、いるんだろうな。
麻美のすべてを受け止めてくれる富田は、いい男。

犯人と、若手刑事?の過去がとても気になる。

犬夜叉 完結編 13~最終話

奈落を追って、犬夜叉殺生丸、かごめたちは奈落の体内へ入って、最終対決をする。
そして四魂の玉との対決で、かごめが最終的に望んだことは…。


【ネタバレ】

最終対決。
リンと珊瑚のくだり、漫画を読んだ後、胸が締め付けられたのを覚えてる。
珊瑚は、愛する弥勒のために無関係な女の子リンごと奈落を殺そうとする。
タイミングが良く奈落の幻が解けてリンを殺さずに済むが、珊瑚は後悔し、毒を防ぐマスクをリンに差し出して自分を犠牲にする。
犬夜叉」は、こういう人間の弱さが出るところが好き。
珊瑚だって葛藤するから、切なくなる。
やはり奈落は桔梗を好きなだけあって、人間がどういうときに弱くなるかわかってる。

奈落の体内の中での戦うシーン全体的に、人物のアップが多く、変な間が多くてテンポ悪く感じた。
けど、奈落を倒し終わった後、四魂の玉エピソードからのテンポの良さは好き。

3年後の鋼牙とジネンジの登場はたぶんオリジナル。
再登場嬉しかった。