映画・小説の感想棚

映画、小説、アニメなどの感想。作品によって文章量はまちまち。土日正午を中心とした不定期更新。

満月珈琲店

疲れた人だけが訪れることのできる「満月珈琲店」、きれいなイラストとともに紡がれた4編の短編集。

 

【ネタバレ】

 

とてもよかった。

この人のイラストはpixivで目にして好きだったが、ストーリーもとてもイラストと合っていて、満足な本だった。

 

4編のうちの1編目、訪れたお客さんは、慕っていた4つ上のお兄ちゃんに失恋をした小学6年生の女の子。

2編目はアイドルをやめ地元に戻ってきた26歳の女性。

どうやらこの女性は、最初に訪れた小学6年生の女の子らしい。

後半もこの女の子と4つ上のお兄ちゃんの人生や考えがつづられる。

4編とも「失恋」「アイドル業を失ったこれからの人生」「自分の自信のなさ」「旦那を亡くした」と苦みのあるストーリーで、それがうまく夜空のイラストに溶け込んでいた。

苦いからこそ、ストーリーは輝くのだなと思った。

失恋があるからこそ恋がかなった時、自信がないからこそ頑張ろうと一歩踏み出す時は人よりも輝いて見える。

スイーツのイラストは明るく楽し気で、それもまた魅力的に見える。

 

 

銀魂 306~311話

暗殺された将軍・茂茂を護れなかった責任として松平と近藤の処刑、また真選組の解体が決まってしまう…!!

 

 

ところどころ漫画からのセリフが省かれているのが残念だった。

新しく将軍になった喜々が、暗殺された茂茂に倣って民間のキャバクラに足を運んだ。

喜々が一般のキャバ嬢を斬りつけたため銀さんが殴った。

 

「ブリーフ一丁で飲む覚悟もねぇ奴が俺たちと肩並べて飲めると思ってんじゃねェ」

 

以前王様ゲームの罰ゲームで裸になった茂茂を想っての銀さんのこのセリフ。

ここアニメでなかったのが特に残念…。

 

桂がかっこよかった。

桂は人の話を聞かないクソまじめキャラだけど、柔軟性がある。

ある意味、特に護るものがないから縛られることもないのかな、と。

以前エリザベスがつかまった時、攘夷志士の仲間はどうしたと銀さんに聞かれ、

 

「捕まった同志は見捨てるのが我々の暗黙の掟 ここは俺が動くしかない それに連中は国の明日を担う未来の星… その命むげには扱えん」

 

と、答えていた。

エリザベスや銀さんのことには、仲間または友、という意識が強そうだけど。

攘夷志士の関係は仲間意識薄そう。

だからこそ、「トシたちに迷惑をかけたくない」などという近藤にあるしがらみはない。

桂はずっと、「幕府を倒す」ことを目的に口でも言ってたけど、幕府が倒れてる今桂は満足していない。

幕府が倒れたその先の、「より良い国を作るために」桂はずっと動いている。

松陽先生が死んで銀さんと高杉は生き方変わったけど、桂も、「より良い国を作る」ということに価値を置いて今まで生きてきたのかな。

肩書きはテロリストだけど、思想は茂茂や近藤たちと本当に似ているように思う。

桂と茂茂、だまし合いとはいえ、お互い同じ立場でUNOとか銀さん救出とかかかわりあっていた状況があったのは救い。

 今後近藤とももっとかかわっていってほしい。

 

銀魂 300~305話

将軍の命が狙われているため手厚い守りとともに京へ逃げることになるが、襲われてきて…。

将軍暗殺篇。

 

【ネタバレ】

 

スズラン篇のロッテン舞蔵が生きていてよかった。

以前のあの終わり方だと、スズランとともにあの約束の場所で死んだと思ったから。

でもそよ姫や将軍のすぐそばで仕えるなら、いい義手つけてもらった方がいいんじゃないだろうか。

両腕がないから、将軍(影丸)やそよ姫、また神威と戦ったあとの沖田を起こすこともできなかった。

義手は本人が嫌がったのだろうか。

源外に頼めばめちゃくちゃ正能いい義手作ってくれそう。

 

将軍とお庭番衆たちの過去はぐっと来たけど、ロッテンが言う影丸を助けた際にできた体の傷とはどこにあるんだろう。

将軍はギャグ回で全裸になることが多くモザイク以外はすべてさらしていたけど、傷は見当たらなかった。

よく見ないとわからない手術跡みたいなものか。

 

高杉が銀さんを狙う理由も明らかになった。

攘夷戦争で松陽先生がつかまった時、松陽先生を殺すか生徒(銀さん、桂、高杉)を逃がすかという判断に迫られた。

銀時は先生の意思をくんで、自分の手で先生の首を斬り、自分たちの命を救った。

高杉の眼帯している左目は銀さんが先生の首をはねた直後、銀さんに向かって叫んで行っておぼろにやられたものだった。

伊賀の里で銀さんとさしで戦った高杉、血まみれで倒れた姿で話す。

 

高「この左目に…、さいごに映ったのは、お前のツラだった…!この目に焼き付いた敵(かたき)が幕府1つであれば、どんだけ楽だったか。

 俺たちの敵は、俺たち自身だ。俺たちは…、あの人を救うために闘ったにもかかわらず、その弱さ故、あの人の弱さを踏み台に生きちまった。

 お前にその咎を背負わせて…。この目に焼き付いたお前のツラを思い出すたび、傷がうずき、わめく。

 『なぜ、先生の敵を討たねぇ…!!その胸に刃を突き立てれば、すべて終わるはずだろう…!!』とよ。

 その通りさ、俺たちは、生き残るべきじゃなかった…。なぜ、俺たちを救いに来た…。なぜ、俺たちを見捨て、先生を救わなかった…!!

 お前ならきっとできた。あの時、約束したのに。

 お前こそ、誰よりあの人を、救いたかったはずなのに。なぜ、なぜ…!!俺たちなんぞを選んだ銀時…!!」

銀「もしあの時、お前が俺でもそうしたさ。だからお前は俺に刃を向けるんだろ?己ではなく、もう一人の己に刃を突き立てるんだろ?

 自らを斬るより、よっぽどいてぇ敵を…!!討とうとしてんだろ…!!」

 

松陽先生が殺されたのを機に、銀さんと高杉の考え方と生き方は変わった。

高杉は壊すために、銀さんは大切なものを護るために、それぞれ強くなり力をつけてきた。

 

銀魂 290~295話

快援隊の坂本の商いが失敗し副長官の陸奥の正体と過去が暴かれる290・291話、

万事屋のファッション事情の話と新八が亡き父から教えられる必殺技についての292話、

近藤がひょんなことから泥棒に弟子入りし近藤の過去が語られる293話、

桂が真選組をつぶすため潜入するが無口な3番隊隊長のもとに配属される294話。

 

【ネタバレ】

新八の必殺技の話の落ち面白かった。

マカダミアンナッツを餌に門下生が来ていることが嫌になっていたのに、最終マカダミアンナッツに戻ってくるストーリー展開が天才すぎた。

あの無理やり感のある落ちがいい。

 

終兄さんの話も笑った。

コナンのくだりすごい好き。

さいごの、桂が真選組に仕掛けた爆弾のシーンが粋。

土方は電話で終に、爆弾のどの配線を切ればいいか、桂を捕まえて聞きだせという。

携帯電話から聞こえてくる土方の声を聞いていた桂は終に言う。

 

「Z以外の配線を切れ。ふっ。Zを切るのはこの俺の役目だ。

 お前というZは俺がこの手で必ず斬る。」

 

桂は松平の時もそうだけど、敵を認めて好きになってしまってるから、結局いつも潜入は失敗している。

そこがいい。

 

銀魂の短編や中編ずっと続いてほしかった。

銀魂 282~291話

公園で一儲けするために長谷川さんが万事屋に怪談話を教えてもらう282話、

たまを使って懺悔室を作って儲けようとする銀さんだが将軍が絡む事件へと発展する283話、

記憶を失った将軍に桂がリーダーとは何か教え込み討幕を目指す284話、

ゴキブリの仮面をかぶった近藤がお妙とお祭りデートして散々な目に合う285話、

万事屋とそよ姫がスイカ割りをする話と清太が夏休みの宿題を片付けられない話の286話、

銀さんと土方の中身が入れ替わり互いの組織でリーダーをする287~289話。

 

【ネタバレ】

 

銀魂のギャグ本当に好き。

アーメンの話よく出来すぎて声出して笑った。

松平とさっちゃんの声が好きすぎる。

 

桂もいつもなんやかんやで人生楽しんでて笑う。

桂は土手で記憶を失った将軍に、帝王学を叩き込むという。

その二人の様子を陰からのぞいている攘夷志士たち。

 

「おい、帝王に帝王学を教えるとか言ってんぞ。」

「誰か止めろ!!」

「無理だよ!!ノリノリだもの!!ああいうときは話聞かないものあの人。」

 

ほかの攘夷志士たちに、「ノリノリだもの」って言われてるの面白かった。

この話ではこの時点から演技をしているのかもしれないけど、普段から楽しそうなことに対してノリノリなんだろうな。

前は、空き地でエリザベスと楽しそうにキャッチボールとかしてた。

桂は近藤とも相性良かったけど、将軍とも相性いいんだな。

 

銀さんと土方さんが入れ替わる話も笑った。

土方から見る、銀さんとお妙の距離感が面白かった。

自分の上司である近藤がお妙のこと大好きなのに、お妙と銀さんは恋人っぽい関係だと思っていたのだろうか。

長谷川さんと山崎がヒュージョンしたうんこに対する新八のツッコミも爆笑。

新八のツッコミ、叫ぶだけでもいろいろバリエーションありすぎてすごい。

 

銀魂 274~281話

新しく銀魂の宣伝ポスターを考える話とかぶき町の新四天王の話の274話、久兵衛と占い師のやり取りが原因でかぶき町に性別が入れ替わるウイルスが打たれる275~277話、寺子屋に通いだした清太に良い弁当を作ろうと女性陣が奮闘する278話、銀さんが拾ってきた死神は幕府の処刑執行人の一族であった279~281話。

 

【ネタバレ】

 

十兵衛の話、漫画では性別入れ替えのギャグとして楽しく読んでいたけど、久兵衛の心境が細かく描かれていた。

女の身体でありながら、お妙に恋している…。

本当はどこかで、男となりたいと思っていた。

実際男となり、このままの方がお妙とつきあえるからいいのではないか、と迷う。

自分と一緒に万事屋や真選組なども性別が入れ替わり、それぞれの道を歩んでいることを知る。

もし女に戻っても悩み続ける、ということも重々受け止めて元の性別に戻そうと決断する。

 

沖田のくだりは笑った。

ただただギャル。

 

朝衛門の話は幕府がらみで重くてしんどかった。

さいご朝衛門も万事屋も刑は執行されたということにはなったけど、このまま今まで通り生活できるのかが難しそう。

スズラン篇の定定が死んだ後にも思ったけど。

両篇とも最後沖田説明してくれてたけど、ちゃんとよくわからなった。

 

 

銀魂 268~273話

万事屋を見張っていた山崎がうっかりたまに惚れてしまいお見合いをする268話、歴史の年号を覚えられない清太とエロ漫画をどこに隠したらいいかわからない新八の269話、万事屋の鑑の中に住もうとするさっちゃんと忍者の免許を取りに行く山崎の270話、銀さんと桂と坂本が攘夷戦争で活躍した黒子野を思い出そうとする271・272話、土方がひょんなことから手に入れた宝くじが3億円あたっていることをしって今までと世界が変わる273話。

 

【ネタバレ】

 

バランスよくいろんなキャラクターの話が見れて楽しかった。

270話のさっちゃんの声優がすごい。

新八に対する、

 

「若大将オオオオォォ!!!!!」

 

のところ声出して笑った!

この話の序盤の神楽と銀さんの日常的会話も可愛くて好き。

 

黒子野の話も、結局彼は存在していたっていうのがちょっと怖かった。

存在してるのに3人とも忘れてたのっていう。

彼はそれでいいのかもしれないけど。

 

銀魂 262~267話

新八と妙が兄のように慕っていた尾美一が宇宙から帰ってくる262~234話、家出した定春が子犬を拾い新たな飼い主を探す245話、銀さんが二日酔いで持って帰った異星の時計で時間が止まってしまう262・267話。

 

【ネタバレ】

 

オビワン回、銀さんが柳生家と真選組に土下座ってよっぽど…。

今まで見た銀魂の中では初めてかも。

沖田は銀さんの土下座を携帯でとっててひいたが、きちんと最後は削除していたので良かった。

新八と妙のために、自分を追いつめているように見えた。

 

定春の、動物病院のもののけ姫パロディのくだり笑った。

動物病院なら目の前に弱っている動物がいたらまず診てやってほしいな。

ラストは銀さんすごいいい人だったけど、医療費踏み倒すのどうなんって思った。

いい話だけど。

銀魂 195~201話

お天気お姉さん結野クリステルの気象予報が外れまくって万事屋が解決する195~199話、サンタからプレゼントが欲しい神楽のために銀さんと星海坊主がサンタに成りすます200.201話。

 

【ネタバレ】

 

結局銀さんと結野アナが接触したのは、最初だけのよう。

銀さんと結野アナがわかれて以降は、銀さんは結野アナから預かった式神と、結野アナの兄とともに巳厘野衆と戦う。

決着がつき、結野アナは式神から話を聞いていたのか、テレビを通じて銀時にお礼のような言葉を述べた。

 

面白かったけど…、5話は長かったな。

結野アナと銀さんは2度ほど接触してるけど、あまり接触しないでほしい。

結野アナは銀さんの永遠のファンであってほしいな。

でも一族の問題に突っ込み、家族とも関係を持ってしまったから今後どうなんやろ。

お通ちゃんと新八はもうすごい近い距離になってるから、ファンとはってなってくる。

 

サンタの話笑った。

たくさんいるレギュラーメンバーの中で長谷川さんが出番多いとうれしい。

本当はこの中に桂も入りたかったらしいが、近藤がいる中でもそれ言えるの面白いな。

 

銀魂 329~336話

神楽が銀さんと星海坊主と新八に彼氏を紹介する329・330話、

ラーメン店主幾松が気にした客の行方と父親の正体が明かされる331・332話、

鉄子の仕事場に落ちていた天人の刀クサナギは嫁である鞘を探していた334~336話。

 

【ネタバレ】

 

神楽彼氏回。

漫画で一度読んでいるのに、声出して涙流して笑った。

ダイのお辞儀で星海坊主が床にめり込むところがやばかった。

銀さんも星海坊主もいろいろ必死すぎてたのがおもしろかった。

神楽もダイも銀さんも星海坊主もすべてをフォローしてたお父さんの眼鏡が一番大人だったけど、後半気持ちぶちまけてた。

さいごダイが嫌なキャラクターで終わるのかと思ったけど、ちゃんとそうならず、ギャグもありつつほっこりした終わり方なのもよかった。

 

幾松の父親回。

幾松がめちゃくちゃ美人に、桂もめちゃくちゃきれいに描かれていた。

幾松が店で話しているシーンも棒立ちではなくラーメンを作りながら話してて、作ってる最中の、具を切ってたり湯を沸かしている音もあってとてもとてもよかった。

内容は原作と基本的に変わってなかった。

足されているエピソードはなくセリフの一部は少し省かれたりしていた。 

割とセリフが多い話だったので、アニメになって分かりやすかった。

あと相変わらずセリフでの見せ方が粋だった。

幾松の父親は川で溺れてる子どもを救ったため記憶障害になっていた。

それを知ってる幾松の旦那が、ホームレスになっていた父親に頭下げて、

 

「あなたの娘が元気にやっているところを見に来てあげてほしい それがあの時あなたに命を救っていただいた わっぱの願いです」

 

というセリフ。

銀魂でたびたび見られる倒置法で真実を見せるやり方が好き。

旦那は本当は真実を幾松に言いたかったようだけど、幾松の死んだ母親がそれを望んでなかったから、ずっと黙り通してたのかな。

幾松のことを考えたら早く言ってあげてた方が良かった気がするけど。

原作と微妙に変わっていたのは桂の表情。

 

「俺たちの出る幕など 最初から …なかったのかもしれぬな」

 

地下で義弟たちを相手に闘ってる最中銀さんに言うのところと、幾松のもとから去るところのラストシーン。

 

「家族としてラーメンは分け合えなくとも 仲間として 苦しみを分かち合うことはできる」

 

原作ではどちらもスンとした表情で言うが、アニメでは、少し眉をひそめて言っている。

想像だけど、例えばラストシーンは、片思いしている幾松に「仲間として」という発言が苦しかったのかと思った。

好きなんだから本当は、「一人の男として」と言いたいはずだけど、旦那が幾松と父親のことをどれだけ想っているか知ってしまったから入り込めないと思ったのかな、と。

「幾松殿の恋人になりたいなんて厚かましい」と考え込んでしまった、みたいな。

でも幾松を好きなのは続けてほしい。

EDのウェディングすがたの幾松がばちクソ可愛いくてばちクソ色気もあって、そら桂も惚れるわってなった。

 

 刀の話、声優ネタめっちゃ笑った。

刀のクサナギの声は、エセ関西弁で、服部平治の声じゃない?と思ってたら次回予告でクサナギが「せやかて工藤!」と言い、銀さんも、「バーロー!」と言い、コナンっぽいBGMが流れていた…。

こんなん絶対笑う。

クサナギにかけて、SMAPパロディも面白かった。

当時めちゃくちゃジャニーズだったのに大丈夫なんや、と思った。